【番外編】10/18 遂にベールを脱ぐ諸チーム
どうもです。お休みだったのでまったりとNBAを観ていたのですが、予想より面白い試合が多く、記事にしたくなってしまったので書きました。自由奔放か
サンダーの記事?明日上げるので許してください。
同時刻の試合がありますので全部しっかりは観られませんでしたのでちょこちょこ変えたりして観ていました。でもメインで観ていたのはNOP-HOUとDAL-PHXのカードでしたのでそちらをメインに書いていきます。
*ペリカンズ対ロケッツ
昨季西1位のロケッツ。今シーズンの予想では大手サイトのほとんどで昨季より7〜10勝ほど落として西2位の予想がされています。本当にそこまで戦力は低下したのか。
結果は是でした。
あまりにも酷いDFはロケッツのシステマチックなOFの妨げになり、特にインサイドに強みを持つペリカンズのラインナップに蹂躙されていきます。結果は131-112です。どう見ても守れていません。
懸念されていたカーメロのDFは特に酷かったでです。27分出場したカーメロですが、個人のDF
レーティングはダントツで最下位の137.7と、何をしたらそうなるのか分からないレベルの酷さを発揮します。
役割を受け継いだといえる昨季のバーアムーテは105.5。アリーザは107.2と、今日のような大量失点がそう毎回ないと考えても格段に劣ります。OKCで何を学んだのか
OFは単にシュートスランプだった以上に、プレシーズンはなんだったのかと問いたくなるレベルでボールを止めます。やはり相容れなさそうなカーメロとダントーニ。
リーグで最も流動的なOFは無残な単発OFの連続となりました。
カーメロだけのせいでもありません。リーグで最も多い10.1本ものフリースローを貰っていたハーデンは無茶なOFが響き、僅か4本に止まりました。つられてFG%も低下。新戦力のMCWはDFこそ想定されていたプレイをこなしていたものの、17.7分の出場で3つのターンオーバー、40%のFG%とOFでは足を引っ張る結果に。
カペラが1人でインサイドを支えますが、リーグ最高のC、アンソニー・デイビスの相手をするのが精一杯で、ミロティッチとランドルに面白いようにやられます。そしてそちらをケアしようとするとデイビスにやられます。完全にあちらを立てればこちらが立たず状態で後手後手です。
よってインサイド3人に合計87点もの失点を許し、敗北します。インサイド弱すぎ…
ネネイとマーキース・クリスが欠場していましたがどうこうなるようにも思えませんでしたし、アリーザとバーアムーテ、そしてDF担当のアシスタントコーチ、ジェフ・ブツェデリック氏の退団の痛みが拭えない試合になりました。
ダントーニHCがこれを受けてどう動くかが鍵になってきます。
反対に、昨シーズンのコアメンバーのロンドを失い、衰退が囁かれていたペリカンズですが、代わりに獲得したエルフリッド・ペイトンが躍動します。10得点、10リバウンド、10アシストのトリプルダブルはいかにもロンドっぽいと言いますか、上手くハマっているのが数字にも現れています。しかもターンオーバーは僅か1と正確無比な活躍でした。
あともう1人新加入した、ジュリアス・ランドルも上手くフィットしており、デイビスのように、使われるビッグマンの役割をしっかりこなしていました。デイビスとの共存は未だ不透明で改善すべき部分ではありますが、初戦でロケッツ相手にこれだけ出来れば充分な活躍でした。
結果から見ると、新戦力を上手く使えたペリカンズ、新戦力のせいでこじれてしまったロケッツと言える形になりました。
サンダーファンの筆者的にはペリカンズが大崩れせずにいた事が怖いです。数年前にはプレーオフ争奪戦で1度敗れていますしね…
・トレードマークだった髪を切ったペイトン。今後もロンドの穴を埋められるか
*マーベリックス対サンズ
今年の新人王候補筆頭を抱える両チームの対決となりました。マーベリックス(以下マブス)は3位指名のドンチッチ、サンズには1位指名のディアンドレ・エイトンが所属しております。
結果的には100-121でサンズが勝利を収めていますが、4Qの途中には4点差まで詰められた接戦ですが、内容的にはサンズが1枚も2枚も上手だと感じられる試合でした。ひいてはココスコフ新HCの戦術のおかげです。
尚、サンズは先日契約締結をしたジャマール・クロフォードや注目のルーキー、ミカル・ブリッジス達が、マブスはノビツキー、ハリソン・バーンズらがお休みとなりました。
端的に言うと、半端なマブスvs割り切ったサンズです。マブスは近年の低迷を受けて、昨シーズンにタンクを行い、来年の1巡目指名権を捨ててまで、スーパールーキーのルカ・ドンチッチに賭けました。続いてリーグ有数のディフェンシブセンターのデアンドレ・ジョーダンを引っ張ってきます。ここの動きは完璧でした。
しかし元から所属しているメンバーは、デニス・スミスJrを除けばプロスペクトとも呼べない若手と中途半端なベテランしかいませんでした。やはりまだ少し遠い未来のチームとしか言えません。
一方のサンズは昨年の最下位といった悲惨な状況を活かして得たドラフト1位指名権でエイトンを指名。元からチームの中核を担っていたデビン・ブッカーに5年158Mという一連托生の延長契約を結びます。これによって、チームのコアがブッカー&エイトンとはっきりします。そしてもう1つ持っていた1巡目指名権とヒートから受け取っていた将来のドラフト指名権を利用し、3&Dの呼び声高いミカル・ブリッジスを獲得します。次いでオフにはこれまた3&Dで名を馳せたトレバー・アリーザを獲得。その後のトレードで、怪我に悩まされているブランドン・ナイトを放出し、ロケッツからライアン・アンダーソンを獲得します。
サンズのこの動きはハッキリしていて、サンズにいる若手達の手本となるプレイヤーを引っ張ってきたと言えます。
例えるなら
ミカル→アリーザ
ベンダー→ライアン
ですかね。恐らくですがチャンドラーもエイトンの指導をするはずです。
そして元から所属していたコアメンバーも、ジョシュ・ジャクソン、TJ・ウォーレンなど若手有望株が揃っており、若手+ベテランの構図が明確で、この形は近年急激な成長をしつつあるシクサーズ、今年の夏に組まれた注目のレイカーズと酷似します。FAやドラフトで行ける時には行く、機を見るに敏な動きを見せたサンズは、新しく招聘したココスコフHCの元で第2のシクサーズとなれるのか注目です。
長くなりすぎるので内容の話は簡潔にしますが、ココスコフHCのオフェンスシステムはロケッツとナゲッツのシステムを混ぜたようなシステムを取り入れており、更に昨年のロケッツのスターターを2人スターターに置いています。面白いですね。しかしながらロケッツのように、エース2人がボールを保持して組み立てるスタイルではなく、あくまで全員で組み立てるバスケットボールを目指しているようです。ここがナゲッツと似ているところです。
サンズの今日のスターターのスタッツでは、アリーザ、キャナーン、ブッカーに7つ、エイトンに6つのアシストがついており、全員バスケの片鱗が見えます。そしてブッカーのアイソレーションも残しつつ、セットプレイをほぼ毎回仕掛けていくサンズのオフェンスは眼を見張るものがありました。ここ数年、サンズのオフェンスが流動的だったことなんてありませんから殊更ココスコフHCの手腕が光りました。
相変わらずディフェンスはまだまだでしたがオフェンスシステムは早くも変化を迎えており、革新の時でもあります。典型的なドアマットエースで点を取ることしかできなかったブッカーがプレイメイクを。脆弱だったインサイドにはエイトンという柱を追加したことによって今年から本格的に再建が進みます。うまくいけば3年後くらいには西の上位チームになっている可能性も期待できます。ウィングが多すぎるのは玉に瑕ですが。
ベテラン+若手の構成でシクサーズに続けるかサンズ。
シクサーズ+ナゲッツ+ロケッツの欲張りセットですが当面の目標はナゲッツになりそうです。
・ブッカー&エイトンはシモンズ&エンビードを彷彿とさせる
【総括】
まとめというか一言だけですが
「アリーザを失ったロケッツ、アリーザを得たサンズ」
が如実に現れた日でした。それではまた。