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NBAの話題についてオクラホマシティサンダー中心に書いていきます

Duke-Gonzagaレビュー&八村塁選手MVP受賞etc

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いやー熱かった。イリノイ戦もアリゾナ戦も熱かったけど流石にデューク大に勝てるとは思っていなかった…

ハワイのマウイにて行われたトーナメント決勝戦であるデューク大と八村塁率いるゴンザガ大との一戦は最終的に87-89でゴンザガ大が見事勝利し、9年ぶりの優勝を果たしています。

正直なところNCAAに関しては記事を書くつもりがなかったのですがこれは書くしかねぇ!って感じでノリで書いています。この後のサンダー@ウォーリアーズ戦のもちゃんと書く予定なので安心してください。でも上げるの明日になるかも?まぁその辺は未定です。

 

 

*スター軍団デュークとエリートのゴンザガ

今年のデューク大というのはまぁ前々から話題の中心でしてその理由は昨年のリクルートにありました。コーチKのリクルートどうなってんの…

彼らは驚くべき手腕で当時高校トップの3人をまとめて獲得してみせました。それが最強軍団たる所以です。そのメンバーこそ、かのザイオン・ウィリアムソン、RJ・バレット、キャメロン・レディッシュの3人。この3人は現在でも2019年のモックドラフトTOP3を独占しています。デューク大はNBAで言うとウォーリアーズクラスなのです。基本的にこの3人は全員ウィングのポジションなんですが三者三様にタイプが異なるウィングなので特に問題もありませんでした。セルティックス風な布陣。そんでもってNBAのティンバーウルブスにタイアス・ジョーンズという兄を持つ優秀なコントロールタイプのPGのトレ・ジョーンズも在籍しており、これら4人は大抵のモックドラフトで1巡目指名が予想されています。まさにスター軍団なのです。当然の如くAPランキングでもシーズン開幕から1位につけています。

対してゴンザガ大は一昨年にNCAAトーナメントで準優勝、昨年にはエリート16に入賞した名門校ですが1年生スターに頼るようなチームではありません。大抵のモックドラフト1巡目予想の選手は八村塁のみであとは背番号23番をつけているザック・ノーベルjrが1巡目に入るか2巡目になるかというところです。(主軸の1人だったキリアン・ティリは怪我により離脱中)とスター軍団と言えるようなロスターではありません。でも全米3位の高評価。

 

 

・中央#2がレディッシュ、左#5がバレット、右#1がザイオンBIG3はそれぞれ全米トップの評価を受けている

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*大当たりと年季の差

そんなわけで全米1位と3位の試合にしてはタレント力が違いすぎるためゴンザガ大がデューク大に勝つのはかなり難しいという下馬評でした。私もそう思っていました。恥ずかしい。

しかし試合が始まると序盤からその予想は間違っていることを証明するかの如くゴンザガが攻めかかります。主に八村とノーベルjrと15番をつけているブランドン・クラーク。彼らのシュートが前半に火を噴きます。というかノーベルjrに至っては3P4/5という大当たりでした。そして八村は八村でFG4/5を含む前半12得点とこちらもシュートが絶好調でした。クラークはなんか最近かなり攻守にわたって良い活躍をしてくれていますが相手がデュークとあってかモチベーションが違います。今日も攻守にわたって貢献してくれます前半は10得点。ゴンザガのチーム全体のFG%も6割を超えており、完全に出来過ぎでもありました。でもそれ以上にデュークのトランジションディフェンスに難がありました。ハーフコートでしっかり守るのは本当に上手いのですがトランジションになるとまるで守れていません。そこに好調なノーベルjrやクラーク、13番のジョシュ・パーキンスがつけ込みました。そのおかげもあり高いFG%をキープしたまま前半47-39の8点差で折り返すことができました。前半終了間際のジョーンズのサーカススリーが無ければもっと良かったけど

ちなみにディフェンスは微妙でした。良くも悪くもないといった感じです。オールスイッチディフェンスを敷いていたのですがミスマッチを作られがちで割と簡単に崩されていました。ポストだけは八村とクラークが抑えていましたがリバウンドが抑えられずにいくつものオフェンスリバウンドを許しました。試合を通してデューク全体には22、特にザイオンには7つものオフェンスリバウンドを奪われました。ボックスアウトがまだあまり上手くない八村とクラーク。ここは課題です。

それでも39失点に抑えられたのはオフェンスをしっかり完遂し、しっかり戻ってハーフコートディフェンスができたから。つまりはシュートが決まっていたのでデュークが速攻を出す隙が無かったのです。

後半もしばらくはゴンザガの時間が続き、一時15点差までリードを広げますが残り7〜8分ほどからデュークの猛攻に晒されます。ゴンザガの面々にも疲れが見え、特に八村は集中を欠いたプレーでランを作られる要因になります。ゴンザガとしても八村としても良くない状態はしばらく続き、残り7分33秒から残り1分45秒の間には21-8の大きなランを作られ、87-87の同点にまで追いつかれます。万事休す。

しかしここから仕事をしたのも八村でした。残り1分17秒の場面で決勝点となるレイアップをねじ込むとそこからはディフェンスで魅せます。激しいファウルギリギリのコンタクトでデュークのシュートを阻害をし、45秒間で2度のブロックをし、リバウンドを拾います。ゴンザガは最後の1分17秒に得点はおろか、フリースローさえ与えない素晴らしいディフェンスを披露しました。これによりギリギリのところで勝利を収めることができました。クラークと八村のフリースローさえ決まっていればもっと楽に勝てたのは内緒。

クラッチタイムにはやはり年季の差が出ました。1年生主体ゆえ若さがでたデュークと上級生主体の老獪さが出たゴンザガといった様子で、特にゴンザガのヒューHCが突然組んだゾーンディフェンスをデュークは攻略できませんでした。ヒューHCの采配には賛否あると思いますが(八村の酷使を含めて)やはり良いHCだということが改めて証明されたと思います。リクルート力の方はあまり存じませんが。

 

 

・魅せたノーベルjr

 

*大会MVP:八村塁 Rui Hachimura

そんなこんなで大会MVPは八村が受賞しました。まぁ当然といえば当然かな。誰の目から見てもゴンザガのメインは八村なので。尚、今日の試合にはNBAのスカウトが13チームほど訪れていたようで、そのスカウトはインタビューでこの試合で最も株を上げた選手を問われ、八村を上げ絶賛していました。凄いね。

しかしイリノイ戦、アリゾナ戦の八村はNCAAプレイヤーとしてほとんど言うことはないレベルだったのですが今日のデューク戦はやはり課題が残るゲームになったのではないでしょうか。特にフリースローとリバウンドですね。クラッチで4連続フリースローミスはいただけませんしボックスアウトが未熟ゆえザイオンに前に入られてしまうシーンはいくつも見られました。その他もNBAを考えると課題はまぁ多いのですがNCAAのレベルではここを修正できれば五指に入るプレイヤーになれるでしょう。トップも争えるかも。今の段階だとやはり10位前後というところでしょうか。それでも十分凄いのですが彼の底知れない潜在能力と成長曲線を見るとまだまだ上を期待したくなりますね。

 

 

・プレイヤーオブウィークに続いて大会MVPを獲得した八村。彼はどこまで行ってしまうのか

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【総評】

いやーすごく良い試合でした。八村も凄かったけどやっぱりゴンザガは強いね。周りのメンバーもクランデル以外はとても良かったです。これでAPランキング1位にでもなったりしたらと考えると胸が踊ります。

あと今日の試合は注目度がかなり高かったので八村の名前はさらに売れたでしょう。ロッタリー圏内での指名がかなり濃厚になってきました。残念ながらサンダーとは縁はなさそうですが、もう何らかの形でNBA入りすることは既定路線ですのでどこのチームにいくのかどういった成長をするのか期待しています。頑張れ八村。

あとデュークはデュークで流石でした。でもチームとしての完成度はまだまだですね。3月のいわゆるマーチマッドネスが楽しみなチームです。まぁその頃はゴンザガにはティリが戻ってきていますが。

ファイナル4で再び相見えることを夢見ています。