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2/8 サンダーvsグリズリーズ シーズン第54戦

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ホームのチェサピーク・エナジー・アリーナで行われたグリズリーズとの一戦は最終的に117-95で勝利を収めています。

グリズリーズはトレードデッドライン間際に動きすぎたせいと怪我人のせいもありアクティブロスターが2way選手含めて9人と試合になるのか不安になるレベルの状態でした。それでもトレードを逃れた生え抜きエースのマイク・コンリーとプロスペクトルーキーのジェイレン・ジャクソンJr(以下JJJ)がギリギリのラインでチームとして機能させてきました。それでもドアマットレベルには変わりないのですがそれでもこのメンバーでよく戦ったものです。サンダーなんて1人2人欠けただけで大慌てなのに。

あとかなりどうでもいいことですがジョージが結構バッサリと髪を切りましたね。ついでにもみあげも切ったらいいのにとは思いましたがシーズン序盤にもみあげを全部剃ったらあのレベルのプレイしかできていなかったというのが彼の頭をよぎったのかもしれません。幸運のもみあげ的な何かかな。実際は手術による練習不足だと思いますが、もみあげではないと断定することもできませんしとっといてもらいましょう。

あと実際はこれは昨日には切っていたようでInstagramのサンダー公式アカウントのストーリーにゴルフのチャリティキャンペーンに勤しんでいる様子が上げられておりその時点で髪は短かったです。俗に言う打ちっ放しゴルフですがフェルトンがやたらと上手かったような。

 

*ゾーン攻略

試合内容の話ですが序盤のどうしようもない展開とサブタイトルのゾーン攻略に尽きる試合でした。

最序盤はサンダーが少しリードを奪っていたものの1Q残り4分37秒にコンリーの3Pで逆転を許すとそのまま2Q中盤まで7〜9点差を保たれてしまいました。2Q途中からウェストブルックのダイナミックな活躍もあり残り5分40秒にシュローダーの3Pで逆転に成功したりするのですがその後はまたグリズリーズの反撃に遭い、結局2点ビハインドでハーフタイムを迎えることになりました。ここまでが前半の大まかな流れなのですがその中で何があってこんな苦戦を強いられたのかと言うと、まずアダムスがTOVとファウルを大量に犯したことでグリズリーズにペースを握られる要因になったことと、グリズリーズのゾーンディフェンスがサンダーにめっぽう刺さっていたことが主な原因と見られます。

というかアダムスに至っては1Qに3つのファウルを立て続けに犯してドノバンHCの怒りを買い、懲罰として前半僅か5.8分の出場に終わりました。これは割と痛かったけどドノバンHCの思いも痛いほど分かりますのでこの決断は責められません。負けてたらボロクソ言ってたかもしれませんが勝てばよかろうの精神です。

そして続いてファーガソンも3つのファウルでこちらは懲罰するまでもなく8.6分の出場に留まります。後は実はグラントも3つのファウルを犯しましたがタイミングもあり彼は14.9分の出場とそこまで影響は出なかったと言える。かな…?正直分かりかねますが彼の前半の平均出場時間は16.1分なので微妙に少ないとも言えますしローテーションの範囲内とも取れます。

そんなこんなでスターター3人をファウルトラブルで封じられたもとい自爆で欠いたサンダーは苦戦を強いられます。

そしてただでさえファウルトラブルでキツいのにダメ押しでゾーンを敷かれ、これの攻略が難航します。というのもゾーンを効率的に攻略できるのがウェストブルックとアダムスのツインくらいしかおらず、シュローダーもジョージも3P一辺倒になってしまい、前半は40本放ったFGAの内、28本が3PAになるという異常事態で、多少タフな状況でも撃てるのはジョージのみなのに全員それにつられて撃っていくのでとても厳しいオフェンスを強いられることとなっていました。これが最低限は入っていたから良いものの入らない日だったらと思うとゾッとします。

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前半のサンダーのショットチャートはこんな感じ。ロケッツ並みに偏っています。撃てるから撃ったというよりは撃たされたの方がしっくりくるのでロケッツの戦術ともまた異なりますが。

ちなみにDFの方はというと前半もディフェンスレーティングは96.4と優秀ではありました。若干JJJに手間取る場面も見られましたがあのサイズでのジャンパーがよく決まっていたのでファウルトラブルで不在だったグラントかアダムスをぶつけないと止めようが無かったというのはありますね。前半に8/10でやられていたことを考えると後半は3/6とうまく抑えたのかなと思えるくらいにはなりました。

スターターを欠いてもそれなりに守れていたのはパターソンがいつになく頑張ってくれていたことが大きいかなとも思います。バイアウトから誰か新加入すれば真っ先にプレイタイムを削られるのはパターソンだと思うのでその影響かなぁと。でもこれを毎回できてればそもそもこんなことにはならなかったよねと言いたい。

あとは基本的にジョージがコンリーにマッチアップ場面が多く、エース兼起点を上手く潰していましたね。試合を通してもコンリーは4/15のFG26.7%と上手く封じていました。

後半に入るとサンダー自慢のスターター陣がしっかり戻り、それぞれの仕事を遂行し始めるとあっという間に差は開き始め、快勝に繋がったのですが、それの理由は単純明快で、ディフェンスによって逆にグリズリーズのゾーンディフェンスを崩したことにありました。ディフェンスでディフェンスを崩すって何を言ってるんだと思われるかもしれませんがゾーンディフェンスというのはハーフコートまできっちり全員戻ってセットをして初めて機能するディフェンスであり、オールコートでの走る試合展開では全く意味をなさないものとなります。近代で廃れた理由もこれ。あと3P全盛の時代だからというのもあるけど。

ともかくサンダーはこのゾーンディフェンス攻略については自らのディフェンスによって、戻らせない、セットさせないということで攻略に成功したのです。前半は5得点に終わった速攻からの得点も後半には17得点と跳ね上がっており、ターンオーバーからの得点も前半僅か5得点に終わったのに比べ、後半は27得点と見違えるようなランゲームへの転換を図ったのでした。

それに伴って後半にグリズリーズには後半に14ものTOVを与え、計24ものTOVを引き出したことは素直に賞賛できます。

そしてグリズリーズの攻略が終わった終盤には突然ダンクコンテストが開催され、ホームの観客を大いに沸かせました。私的にはファーガソンのめちゃくちゃなアリウープがお気に入りです。

これ。

あと書きたいことといえばウェストブルックがトリプルダブル達成ということで、8連続は彼の単独キャリアハイ、歴史上でも単独2位で1位のウィルト・チェンバレンの9回まであと1つとなりました。今日はゾーンを敷かれたこともあり、3Pやミドルをそこそこ撃っていったウェストブルックですが例に漏れずことごとく外していきました。なんなんだこれは。

それでも1ターンオーバーでの15アシストと獅子奮迅の活躍をみせ、勝利に導く活躍はしてくれました。ボースハンドでのダンクミスは驚きましたがまぁセーブしている感もありましたしそこまで心配することもないでしょう。間違いなくシャクティン・ア・フール送りではありますが。

その後にもう一度ワンマン速攻からダンクに行けるシーンでは小さく置きにいった慎重なダンクを見せ、笑いを誘いました。

今日の試合は、特に後半に面白いダンクが多く、ハイライトでも良いので視聴することをお勧めします。

あと地味に2wayの2人が揃ってガベージタイムに出場ということで無事グランサムがデビューしました。頑張れ2way組。

それではサンダーの話はここまで。あとは少しだけ渡邊雄太選手の今日のプレイについて書いておしまいです。

 

・カッコよく見えるが実は……?

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渡邊雄太選手について

トレードと怪我人の続出ということもあり、渡邊はキャリアハイの26分47秒の出場と10得点、5リバウンド、1アシスト、1スティールをマークしました。

出自タイミングは1Q途中からと早く、出場の際にはサンダー実況席のクリス・フィッシャー、マイケル・ケイジにキャリアを解説されていました。そこそこ注目はあるのかな?

出場すると早速CtoCからのレイアップで得点したり、合わせでゴール下のスタンディングレイアップやジョージからドローファウルをしてフリースローを決めたりと今までよりはかなりマルチに活躍していて、特にジョージの3Pに対するケアはかなり効果的だったと思います。

が、それは日本人として応援している立場から見ての評価で、いちサンダーファン及びNBAファンからすると特に怖さも伸び代も感じないプレイヤーといった印象ではありましたね。ネイダーとマッチアップだったのですがネイダーをひっぺがすことも出来ず、またファーガソン相手にもポストアップが出来ないというのは相当使いにくく、オフェンスにおいてはかなり邪魔と言わざるを得ませんでした。

ディフェンスもシュートコンタクトは非常に優秀なのですがそれだけで特に怖さもなく、ディフェンス職人としてロバーソンやマーカス・スマートのようにNBAを生きていくというのも難しく感じました。

このように、日本人NBA選手としてはかつてないレベルの活躍をしてくれ、喜ばしいことなのですが、NBAを目指す2way選手としては与えられた大きなチャンスに対して及第点にも及んでいない程度ではないかなと思います。残念ですが。

そもそもが2wayの選手というのは立場が非常に弱く、サンダーで言うとバートンですら全然本契約にかすりもしないレベルですので厳しいのは当たり前なのですがね。

もちろん今後の活躍次第ではありますので引き続き応援していきたいと思います。頑張れ渡邊選手。