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3/19 サンダーvsヒート シーズン第71戦

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ホーム、チェサピーク・エナジー・アリーナで行われたヒートとの一戦は最終的に116-107で敗れています。あっ、ちなみにヒートはBtoBでした。余計情けないというかなんというか。

これで3連敗とこの大事な時期に大きな連敗を連発するという最悪のケースを見せてくれました。ある意味流石ですね。

また先日のテクニカルファウルで累積のルールによってウェストブルックが1試合のサスペンドとなりましてお休み、またノエルも四頭筋を痛めての欠場となりました。ノエルは仕方ないし休ませてあげるのも大事だけど休養が必要なさげなウェストブルックの欠場で得るものはあったのかといったところ。一応サスペンドは無給扱いなので給与と贅沢税を合わせて50万ドル程度の節約にはなりましたがそれ以上のものを失っている気がしないでもない。

 

*ウェストブルックとノエルの大きさ

もう今日の試合はこれに尽きます。2人欠けるだけでまともな試合にすらならないのは不甲斐ないですが仕方ないよね。変えが効かないもの。

1Qの入りだけは完璧でしたがほんの4.5分で魔法は解けました。確かにシュローダーの美しいプレイメイクに「あれ?全然ウェストブルックいらないじゃん。」と思わされた瞬間はありましたが蓋を開けてみればこの体たらくで得点以外は良いところがまるでないといった具合に。効率としてはFG7/16と別に良いわけでも無いですし2/5の3Pも2本のFTミスでチャラに。何より守れない、走れない、TOV多いの三重苦は流石に堪えましたね。2ndユニットだったらスターター基準だと守れないディフェンスも平均レベルにはなるしSG起用でウェストブルックと並べるのならゲームを作る必要はない上にお得意のシューターとマッチアップできるのでだいぶ使いやすくはなるのですがいかんせんウェストブルックの代役だと隠していた粗が目立つようになってしまいます。

ジョージも殆どMVP級のシューティングを取り戻していた試合ではありましたが(最後の無理な3P4本を除外すればFG9/14に3P4/7のFT9/9ですから相当のものでした。)自身のアイソレーションではTOVを連発し、オフェンスチャンスを削り相手に速攻を与えることにつながっていました。

アダムスはどうかというと流石の高効率シュートとリバウンドの仕事はこなしてくれてはいましたがノエルが不在であるのに早々にファウルトラブルに陥りドノバンHCに酷く叱責されていましたしプレイ以前の問題かと。

唯一素晴らしく、手放しで褒められるのがグラントで、27得点、FG10/16、3P1/2、FT6/7、OR3を含む10リバウンドに3ブロック、そしてTOV0にファウル1つで得点のキャリアハイを更新した上でのこのパフォーマンスは驚異のものでした。が、勝利で飾れなかったことは残念でなりません。このパフォーマンスの理由としては、ノエルの代役としてスモールラインナップのCを務める時間がそこそこあり、それがかなり機能していたことと単純にアダムスもノエルも居なかったのでスペースを広く使えたことが功を奏したかなと思います。普段よりガンガン思い切りの良いドライブしてたよね。というのは昨季に6thを務めていたころから分かっていたことではありましたがノエルの加入、スターター昇格の煽りを受けてなりを潜めていたものが偶然も重なって発揮されたのはただの皮肉で終わってしまうのか戦術として昇華されるのかといったところ。今季中に取り入れるのは難しいと思いますが彼の抜群のスモール適性を考慮すると一考の価値はあるかと。

ただ昨年のセカンドラインナップもそうだったようにグラントのスモールラインナップはリバウンドやインサイドディフェンスがかなり厳しくなるのでケースバイケースでの運用にはなるでしょうが上手く使いこなせたらというロマンは尽きませんね。

やっと本題ですが、今日の試合でウェストブルックが欠場となった時に初めに注目したいと思ったところはTOVでした。ご存知の通り彼は平均で4.6ものTOVを記録しており、リーグでワースト2の記録と相当にTOVが多いことで有名です。なので彼の離脱によりTOVが減るのかどうかに注目していたのです。ちなみに過去に欠場した8試合のケースでは合計115TOV、平均で14.3TOVとシーズン平均の14.2TOVとほぼ同じでした。しかしこれはシーズン序盤の統計で、現在と同じように考えるよりは一つの参考程度にしかなりませんので新鮮なデータが欲しかったのです。結果としては19TOVと平均より5つも上回るという驚きの結果に。まぁ1試合しかサンプルがないのでこれを基にどうこう言うのはちょっと野暮なので序盤の統計も考えつつ話していくと、TOVが非常に多いウェストブルックが欠場してもTOVは減ることはないしむしろ増える傾向にあるくらいは言えると思います。今日の試合で私が感じた違和感として、ペースが遅いのにTOVが多いといったものがありました。これは平時のウェストブルックがいる時と真逆です。ウェストブルックを考えていくと、色んなライター、コメンテーター、解説者などの定説によるとUSG%が高く、ハイテンポなバスケットボールをする上ではある程度TOVが嵩むのはは仕方のないことであると言われています。確かに筋は通っていると思います。しかしある程度仕方ないとはいえTOVが多いことはまた避けようのない事実として存在していますのである種ウェストブルック=TOVと言い切っても問題はないはずです。しかしそのウェストブルックが不在で、かつ101.0の早いとはいえないペースにも関わらずTOVを減らせるどころか増やしてしまっている事については疑問を抱かざるを得ません。そこで1つ仮説を立ててみました。それはウェストブルックがTOVを犯す数<他の選手がTOVを犯す数ということは不変であり、その配分が狂うと絶対数が増えてしまうのではないかという仮説です。

少し私の貧相な語彙力と説明力で伝わりにくいと思いますが、ウェストブルックの平均4.6TOVというのはチーム全体の平均14.2と比較すると4.6:9.6となります。大体の数値に直すと1:2くらいですね。そのためにウェストブルック個人のTOV<その他の選手のTOVであるという図式は動かぬ事実であると分かります。まぁ1人とその他8〜9人くらいを比べている時点でおかしいといえばおかしいのですがそれだけウェストブルックにボールが集まり、ミスも増えているということです。

そしてその上でウェストブルックの分のTOVが欠場により0になったとしましょう。そうすると必然的に1:2の配分でしたので0:3になります。数学的にはガバガバかと思いますが筆者は残念な文系なので大目にみてください。

そうなると当然1:2、つまり33%と66%で負担していた負担が0:3で0%と100%になり、他のメンバーの負担が大きくなり、結果として負担が増えたことによってTOVの絶対数も増えてしまうのではないかと考えました。つまりはアレだけTOVをしているウェストブルックでもシュローダーやジョージその他諸々のプレイヤーに預けるよりは安全であると言えることになります。考えてみると当然のようで不思議なことです。

つまり全てを総合するとウェストブルックが不在である場合、当然ながらプレイメイクに支障は出る上にターンオーバーまで増えることにまります。本当にこの大事な時期にサスペンドとか何してくれちゃってるのということですし、どれだけの批判を受けようとサンダーにウェストブルックがいないことは大きくマイナスになることが再確認できたかなと。

しかしまぁ単純に休みで戦力、もっと言うならばディフェンス力が大きく低下するノエルの方が分かりやすく辛いのですが。

そしてそんなウェストブルックを欠いたサンダーは簡単に19TOVを記録し、更にノエルとウェストブルックというディフェンダーを欠いてディフェンスまで低下し、ヒートに与えられたTOVは僅かに8つ、お得意のスティールは僅かに4つのみでした。そして何より増えたTOVから速攻などを食らってTOVから23失点と散々なのでした。ジョージのシュートとグラントがあそこまで良くてもこうなってしまうウェストブルックとノエルの大切さを噛みしめるべきなのか。

勿論ゴラン・ドラギッチの類を見ない大当たりやドウェイン・ウェイドに適切なプレイをさせてしまったことなどは大きな原因となっていますし、欠場者だけの話では無いのですが、それでもホーム戦であるのに完全にヒートに呑まれてしまっていたことから今日のサンダーはやはり闘志を欠いた甘いチームであったことは事実です。

こういうウェストブルックが不在の時にチームに喝を入れるようなプレイヤーが必要だなと感じさせられる試合でしたがジョージがそれを担うことになるのかはたまたアダムス、グラントあたりが黙々と示すのか、最年長のフェルトンが仕切るのか。

ウェストブルックもジョージもアダムスグラントファーガソンその他諸々も須らく全員大切なチームのメンバーなのですが誰かが欠場した試合で誰かが穴を埋められるような完成度には程遠いのだなと痛感させれた今日の試合でした。勿論これまでアダムスが欠場したりグラントやファーガソン、その他諸々が欠場したりしてきたのですがやはりジョージ、そしてウェストブルックの不在はチームの士気と勝敗に直結するものなんだとここ最近の敗戦が物語っています。至極普通の話なのですが優勝を目指すならばデュラントを欠いても動じないウォリアーズやハーデンやクリス・ポールを欠いてなお強いロケッツ、カワイ・レナードを欠いても問題ないラプターズ、オラディポがシーズンアウトでも白星を積み上げているペイサーズのようなロールプレイヤー達のステップアップが今まで以上に求められていると思います。ぶっちゃけた話、私怨とかは全くないし失礼を承知なのですが、ヤニス・アデトクンボを欠くとまるで勝てないバックスやジョエル・エンビード頼みのシクサーズなんかはサンダー同様に優勝はノーチャンスだと思います。

サンダーは昔から2人ないし3人のスターが引っ張ってそれをサポートするシステムでそこそこの結果を上げてきましたがやはり優勝を目指すならばスターの力かサポートメンバーの力が足りませんしウェストブルックとジョージにこれ以上を求めるよりロールプレイヤー達の進化を促す方が理にかなっていると思っています。スターの年齢によるタイムリミットが刻一刻と迫っている中でどうサンダーが成長してくれるのか、はたまた衰退していくのかは楽しみであり不安でもあります。そんな最近の心情です。今季の目標はCF進出が最高ラインですかね。正直どのチームもウォリアーズからしたら有象無象だと思います。一昨日デュラント抜きに対して作戦のアドバンテージを取った上でのあの惨敗は心が折れました。今日は負けたようですがあのチームに1勝できるチームはそこそこいても4勝できるチームは無いと思います。ため息しか出ませんね。

 

・特にファーガソンとグラントには今後2~3年のサンダーの行く末がかかっている

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