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NBAの話題についてオクラホマシティサンダー中心に書いていきます

3/30 サンダーvsナゲッツ シーズン第76戦

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ホーム、チェサピーク・エナジー・アリーナで行われたナゲッツとの一戦は最終的に105-115で敗れています。

これで対ナゲッツ戦の戦績は0-4とシーズンスウィープされてしまったわけですがプレイオフ初戦で対戦となる確率も低くはないのですが、4戦ともに10点差前後で敗れているため苦手意識というのは植えつけられてしまっているかもしれません。なのであまり当たりたくはないでしょうね。

余談ですがGリーグの下部組織であるオクラホマシティ・ブルーがプレイオフでウォリアーズの下部組織サンタクルーズ・ウォリアーズに敗れてシーズン終了となりました。2way契約でサンダーの選手でもあるグランサムはFG0/8の0得点でした。昨年2巡目指名のハーベイは7/14の18得点に10リバウンドのダブルダブル、同じく2巡目指名で海外リーグから出戻りしたホールは0/4の0得点で、3人ともにスターターでした。まぁこんなものといえばこんなものかもしれませんが今季終了後のサマーリーグで確たる実力を示せなければチャンスは巡ってこないでしょうね。今季は自前の1巡目指名権もありますし何よりバートンとディアロもサマーリーグに同じくして出てくる訳ですから。

 

*オフェンスの格

実は平均オフェンスリバウンド数がリーグ1位と2位のサンダーとナゲッツ。しかしオフェンスレーティングでは109.2と112.4と結構な差が生じており、同じくセカンドチャンスポイントで15得点以上あげている両チームなのですがオフェンス全体の効率の面ではナゲッツに遅れを取っていることは隠しきれません。

しかしながらサンダーの平均得点114.2に対してナゲッツの平均得点は111.1とレーティング差から考えると不自然な結果になっています。

もちろんポゼッションの数であるペースが103.65と98.59と大きく離れていることに起因するのですが、すなわちナゲッツのバスケットがスローペースバスケットであり、すべからくサンダーとまるで違う速度でのバスケットを展開しているということにもなります。

で、問題は今日どうだったのかということで、今日の試合は両者ともに105得点と115得点と100点を少し超える少なくともスローペースとは言えない点数だったのにも関わらず実のところは93.50という恐ろしいほどのスローペースバスケットだったのです。

一概にスローペースバスケット=ハーフコートバスケットと断定はできないのですが、スローペースだとオールコートバスケット、つまりはランゲームが作りにくいことは確かで、オールコートバスケットを得意とし、ハーフコートでのスタンダードに組み立てるバスケットを苦手とするサンダーとしてはかなり分が悪く、終始ナゲッツにコントロールされてしまっていたことが分かります。

しかしサンダーの速攻からの得点が16得点(内ウェストブルック6得点)だったことを考えると少なくともペースを上げようという意思と努力があったことも分かります。

また、そんな状況でも今日のサンダーのオフェンスレーティングも112.9とむしろ優秀なものであり、完敗したとはいえサンダー側としては悪いどころかむしろ普段よりも良いオフェンスをしていました。

反対にディフェンスですがレーティングで見ると122.3と目も当てられないようなザルディフェンスなのですが、ペイント内での失点は僅かに46失点、速攻からの失点は5失点に抑えており、対面のディフェンスではかなり抑えていたと言えます。が、14/33もの3Pを許しており、ワイドオープンを作られてしまったこともありますが、ここまで決められてしまうというのが完全に勝敗に直結し、スイッチローテーションなどの小さなミスが響きました。また、タフショットについてもジャマール・マレーやポールミルサップなどにミドルレンジ-3Pでかなり正確に決められてしまい、タフショットを撃たせた時点で作戦の遂行がなされているとするサンダーのディフェンスにモロに刺さる結果になってしまっていました。過去の試合からしてもマレーには平均して22.0得点を奪われており、内3試合で2PFGが27/47の57.4%(3Pは9/26の34.6%)と2Pから、特にミドルレンジから高効率で得点されており、ミドルレンジかつタフショットを好み、しかもそれを決めてくるシュート力のあるマレーはサンダーにとってかなりの天敵と言えるでしょう。同じようにアンドリュー・ウィギンスもサンダーの天敵ですが彼に関してはマレー程のシュート力もなく、ほぼほぼ偶然に近いものだと思いますが、こちらは厄介なことに完全に仕組まれた天敵であって、サンダーにとってはある種ハーデンやヤニス・アデトクンボよりも厄介なものとなっています。これにゲイリー・ハリス、ウィル・バートン、トーリー・クレイグ、モンテ・モリス、マリク・ビーズリーという素早いウィングシューターがかなり多く控えていることもまたサンダーにとっては難しい状況です。

もちろんこれはサンダー相手に留まっているわけでもないので昨季9位だったナゲッツが現在2位にまで順位を上げていることになっているわけですがいかんせん相性が悪く、キングスとナゲッツは攻略が非常に難しいチームであると言えるでしょう。

 

・リーグ最大の天敵

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総評

なんでこんなナゲッツを称賛というか天敵であるとする記事を書こうと思ったかと言うと、実は今日の試合のサンダーのプレイぶりには満足していたからなんです。

というのも先に書きましたが今日のサンダーのオフェンスはレーティング的にも優れており、

ディフェンスに関してもペイント内では完全に優位を保っており、 3Pもワイドオープンで何本か綺麗に決められてしまったものの、FTを僅か6本しか与えなかったこと、速攻からの失点も5失点に抑えており、今日に限っていえば、明らかにミスをして失点するよりも理想的なディフェンスができていた場面の方が多く、褒めてもいいくらいのものでした。

で、これでなぜ完敗を喫したのかというと単純にナゲッツとのシュート力の差でした。これは思いの外大きな差で、チームの力量としてはほとんど差がないような両チームの試合でしたが、唯一大きく離れていたこのシュート力といった部分で大きく劣ったかと思います。これに関しては割とどうしようもなく、シーズン平均を大幅に上回る完璧なシューティングをされてしまってはただただ脱帽でした。

そんなこんなでサンダーは理想に近いバスケットを展開していたのですが、圧倒的なシュート力で上から叩き潰され、綺麗なバスケットをしていたのですがどんどんジリ貧に追い込まれていったという印象が強いです。

あともう一つだけ言いたいのはファーガソンとシュローダーの使い分けの下手さが悔やまれました。マレーにファーガソンがつくことでヨキッチとマレーのラインを消し、アダムス共々比較的楽にディフェンスの展開ができていたのですが、そのファーガソンの役割がシュローダーになった途端に理想が崩れ、ナゲッツの軸二人によるピックが機能しだしてしまいました。ここまではまぁギリギリ許せるのですが指をくわえてそれを見ている状況でしかなかったことは悔やまれます。もっとやりようはあったと思うのですが。

いずれにせよ、上でも述べた点に加えてペースを握られてしまったのに対して、プレイメイカーのヨキッチにプレイメイクをさせずに3アシストに抑えたりするなどの対策も取れていたことなど良い点もたくさんあり、実力の95%かそれ以上を発揮できていたサンダーでしたがナゲッツもまた実力以上のものを発揮しており、これをされたらもう仕方ないといったような半ば諦観も入ったような負けでした。自分たちのミスで負けるのは最悪ですが相手に素晴らしいプレイをされて負けるのであれば次善ではあるかなと。勝つのが最善だけどね。

ってなわけで私はこの試合に関しては悲観はしません。流石に一度目のペイサーズ戦や直近のグリズリーズ戦などのような自分たちのミスで負けているのはどうしようもないですが今日の試合はプレイオフを見据えてマイナスになるような敗戦ではなかったと思います。まぁ次のマーベリックス戦で負けたら考えものですがね…