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NBAの話題についてオクラホマシティサンダー中心に書いていきます

おかえりドレ

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お久しぶりですね。いや、ロバーソンどうこうではないです。奇しくもサンダーvsジャズ戦から試合そのものが凍結されて早4ヶ月半となりました。でもこのような形でもNBAが再開できていることは本当に嬉しいですし幸運なことです。

 

*中断期間と書いてoff seasonと読む

さて本題ですが、バブルでのNBAシーズン再開、スクリメージ開催とのことですがまず中断期間が長すぎました。通常プレイオフ1stラウンドが5月に、NBAファイナルが6月半ばに終わり、FAやサマーリーグ、プレシーズンを経てシーズン開始が10月下旬ということを考えると、今回の中断期間はまるっきりNBAファイナリストのオフシーズンと同じ長さに当たります。プレイオフ1stラウンド敗退が常態化していたサンダー的には少しだけ短めですが、毎年オフに各自のトレーニングを積むことによって成長する選手が多くいます。残念ながら世界的にCOVID-19の影響で実戦形式の練習を積んでいた選手は少なくなっていますがその分ウェイトトレーニングに精を出した選手が多かった今オフ(もう擬似オフというよりオフと言い切ります。だって今季ファイナル終了10月半ばで来シーズン開始が12月下旬とか囁かれてますし実質これがオフでいいでしょ)で、やはり例に漏れずサンダーの選手たちも成長が見られたと感じます。若手が多いし伸び代も多いのがサンダーなのでした。

まずビックリしたのは明らかに上半身が分厚くなったシェイとディアロ。ディアロは元々フィジカルは悪くなかったけどさらに分厚くなってジョージみたいな身体に仕上がってましたね。スクリメージ第1戦の内容的には一番期待外れでしたが…そしてシェイも分厚くなってました。正面からや写真だと分かりにくくて適切な参考画像が見当たらなかったため画像を提供できずに申し訳ないのですが、動いてるシェイを横から見ればわかりやすいです。ただ、太くなったという表現よりはやはり分厚くなったといった表現が正しく、元から線が細いタイプではあるのでまだ数年に渡って開発の余地があります。理想はヤニス風の肉体ですかね。ヤニス・アデトクンボもルーキー時代は細長く、現在も細長いですが、ビルドアップによって鋼鉄のボディを手に入れました。何となく身体つきに関しては類似点を感じますし、その才能があれば元が細くてもNBAトップクラスの肉体を手に入れられるといった証明になります。まぁいくらウェイトトレーニングを積んでもビルドアップできない(上限が低い)生まれつきにして細い選手もちらほらいますが…ボル・ボルとかファーガソンとかね。本当に余談ですが2年後くらいに紹介記事を書くことになるかもしれないESPNランキング一位の高校生、チェット・ホルムグレンなんかもその類だと思います。

まぁそんなこんなで目でわかる肉体改造をしてきた選手もいれば、反対に目に見えない改変をしてきた選手もいるわけで、ベイズリーは本当にスムースな動きで、シュートも基盤ができてましたし、グッとNBAプレイヤーらしさが出てきましたし、ロバーソンはシュートフォームが改変されて若干リリースが早くなりました。ただこの2人は相変わらずワイドオープンの3Pを見逃す傾向にあるのはいただけませんが。また、脳震盪といったトラブルは非常に残念でしたが、ネイダーはフィニッシュ力とハンドリングが向上しており、目を見張る活躍を見せていました。彼に関してはオフ中にバスケットボールをこなしているシーンが多く、ブランクがあまり無いということもありますが、ベンチメンバーの中でも一際輝いていました。

あと大車輪の活躍を見せたアダムスですが、セルティックスの弱点がサイズ不足ということもあり活躍するのは自然なことではあったのですが異常なほど動きが機敏になっており、36分換算で40.8pts,16.8reb,うちオフェンスリバウンド9.6という驚異的な数字を残しました。スクリメージということもあって両チームDFは緩めでしたがそれを考慮しても抜群のプレイを披露しました。あながち牛相手の練習も冗談じゃなかったのかもしれません。しらんけど。

 

・実はシュルーダーも相当鍛え上げていたらしい

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*ディフェンシブアンカーの帰還

Q.サンダーの誇るディフェンシブアンカーは?

A.アンドレ・ロバーソン(即答)

これが常識だった2年前。正確には30ヶ月前、いや909日前の2018年1月28日、ピストンズ戦にてウェストブルックのロブパスをいつも通りにリムへ届けようとしたロバーソンでしたがジャンプした刹那、彼の膝蓋腱が断裂し、OK3とロバーソン、アダムスが完全に噛み合い、全てが上手く回っていたサンダーのシーズンはそこで終了となりました。それ以降、ジョージがディフェンシブアンカーになったり、アダムスだったり、ファーガソンだったり、ドートだったり。屈強なDFを武器にある程度の成功を収めてきたドノバン就任後のサンダーでしたがロバーソンを欠き、ディフェンシブアンカーが定まらずにてんやわんやだったのは事実で、FTは入らない、3PTはエアーポールがデフォルト、それでもスターターとしてNBAに名を馳せて毎年10Mを稼ぎだすプレイヤー"だった"ロバーソンの影響がいかに大きかったかを物語っているようでした。

しかし奇跡のジョージ残留の翌シーズン、ジョージもインタビューにて

「ロバーソンが健在だったらプレイオフの結果は違っていた」

と語り、リーグ屈指のウィングディフェンダーである2人がリーグを席巻することをジョージ、ロバーソンを含めて全員が夢見ていましたが、トレーニングキャンプ期間に膝の剥離骨折を経験し、再びの離脱。その後はリハビリ施設を転々とし、後進のDF育成に関わったものの本人がプレイすることはなくシーズンを終え、ジョージとウェストブルックのデュオは解散し、サンダーの歴史はいったん閉幕することに。

そして来る新時代のサンダーで、開幕当初から復帰は近いとドノバンとロバーソンは度々発言していたものの未だ状態が整わずに今季も厳しいとの見方が強まっていた折、今回の中断期間の助けを借り、ようやっと、本当にようやっとコートに戻ってくることができたロバーソン。しかし皆、

「復帰はいいけどブランクが長すぎて本当に戦力になるのか…?」

という懐疑を持っていたはずです。私も当然のようにこう考えていましたし、やはり今でもわずかに不安はあります。しかしどうでしょう。ロバーソンは久方ぶりの出場で、当初の数分は戸惑いと喜び、羞恥などにより浮き足立ったプレイを見せていたりしましたが、その後はしっかりとゲームに入っていき、スティール、3P、またシュートのリリース(シュート自体が上手くなったかどうかは分かりませんが)の改善まで見せました。なかでもハイライトは十八番のチェイスダウンブロックでした。あのプレイを見れば、ロバーソンが"ロバーソンとして"帰ってきたのだ、と実感せざるにはいられませんでした。今季終了後にFAとなることや、まだまだ不透明な部分が多いことから、期待と不安が渦巻きますが、ロバーソンがサンダーでプレイしている喜びを今は噛み締めていたいと思います。