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NBAの話題についてオクラホマシティサンダー中心に書いていきます

2020 ドラフトデーで生まれ変わるサンダー

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ここ数日慌ただしい時間を過ごしたプレスティGM。ポールやシュルーダーを始めとしてサンダーに貢献したくれた選手との別れやドラフト指名権のトレードなど凄まじいトレードラッシュでした。

過程を無視して結果だけ考えると以下のようになります。

・加入

アル・ホーフォード

ケリー・ウーブレJr

タイ・ジェローム

ジェイレン・レクー

アレクセイ・ポクジェフスキー

テオ・マレドン

ヴィト・クレイチ

ジョシュ・ホール(2-way)

2022年PHX指名権(1-12プロテクト)

2025年PHI指名権(1-6プロテクト)

・放出

クリス・ポール

デニス・シュルーダー

アブデル・ネイダー

テレンス・ファーガソン

デオンテ・バートン(TO破棄)

・FA

ダニーロガリナリ

ナーレンズ・ノエル

マイク・ムスカラ(PO)

アンドレ・ロバーソン

 

※ちなみに正式な成立は全てガロのFA交渉が終わってからとなる予定です。キャップホールドというシステムの関係。

 

これだけの選手がここ3日間で入れ替えとなりました。脅威の新加入7名と新しく就任したマーク・デイノートHCは管理が大変そうです。また、さらに言えばルビオやグリーンなどもトレードで移動しているため、細かく言えばもっと選手が動いているというサンダー開闢以来のロスター改革となっています。また、あくまで噂ですがウーブレとアダムスのトレードを模索しているとのことで、明後日ののFA解禁以降にさらに動く可能性があります。ガロは移籍確実ですしね。彼はサイン&トレードしてくれるという話もありますがどうなるやら。

と、まぁオフシーズンの総括はまたの機会にするとして今日はルーキーたちについての所感と詳細について書いていきたいと思います。それでは以下が本文になります。

 

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*Aleksej Pokusevski

HT:7-0(214cm※実際7-0より僅かに大きいらしい)

WS:7-3(221cm)

WT:94kg

アレクセイ・ポクジェフスキーと読むらしい。愛称はポクと自分で名乗っていました。

3週間前にサンダーがポクと面接をして以降、サンダーがポクを指名したがっているとの話がThe Ringerから上がっており、今朝方もSports net NYからのレポートでサンダーがポクを狙っているとの報道である程度信じてはいましたが、25位と28位まで彼がスリップすることはないらしくトレードアップが必須の状況でルビオと2つの1巡目指名権を差し出してまで獲得するとは夢にも思わず、自分の中でも衝撃的なトレードアップと指名でした。どれだけポクが欲しかったんだ…

選手としての彼は線が細い7フッターのPF/C、比較対象はクリスタプス・ポルジンギスやトニー・クーコッチなどと言われることが多いのですが私の見解では7フッターのSGといった印象。ドリブルとパスのスキルに優れており、3Pも苦手としていない類稀なプレイヤーです。クイックネスもそこそこ。ユーロでのスタッツは以下の通り。

12試合出場、平均21.3分、FG40%、3P32.1%、FT78.3%、10.0得点、7.3リバウンド、2.8アシスト、1.7ブロック、1.2スティール、1.8TOV

これだけ見るとFG%が低いかなという印象ですが半分以上のアテンプトが3Pなので問題になる程でもないかと。FT%が高めなのでシュート力には期待できそうです。その他のスタッツは21分ということとまだ18歳ということを考えると上出来も良いところでしょう。スタッツの見た目は若手センターそのものです。でもプレイは本当にSG/SFなんだ。

ドラフト後インタビューでは彼のお手本の選手はクーコッチとデュラントとのことで、言われてみると少しデュラント感がある気はします。7フッターのSFで起用されれば本当に面白いことになりそうですがデイノートの判断はどうなるか。あと細すぎるけどビルドアップ出来るのかなということも課題ですね。まず最初の理想はナゲッツのボル・ボルということになりそうです。そこからビルドアップを重ねてアレクセイ・ポクジェフスキーとして完成してほしいと切に願います。いずれにせよサンダー再建2年目希望の星です。

 

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*Theo Maledon

 HT:6-5(196cm)

WS:6-8.5(204cm)

 WT:80kg

日本語表記はテオ・マレドンらしい。ちなみに私は本当はマリドン派。どっちでもいいか。

これまたユーロ勢のプレイヤーで、かのフランス人NBAレジェンド、トニー・パーカーの弟子。昨年デビューのポクとは違って2017年の16歳の時からフランスの有力プロチーム、ASVELでプレイしてきた有望株です。フランスリーグPro Aの新人王やフランスカップのFMVP、フランスリーグのオールスターに選ばれるなど確かな実績を積んでのNBA挑戦です。どこかの17位さんみたいにポテンシャルだけで高い評価を受けているわけではないのです。どこのモックドラフトを見ても20位台前半の評価を受けていたテオですが何故かスリップして34位まで落ちてきました。恐らくですが早めに指名されていたら34位指名はニコ・マニオンだったでしょう。でも予想外にテオが落ちてきたからラッキーって感じで指名したと予想します。何が言いたいかというと34位で彼を獲得できたのは非常にお買い得案件なわけです。

ユーロでのスタッツは以下の通り

46試合出場、平均17.3分、FG42.1%、3P33.3%、FT77.6%、7.3得点、1.9リバウンド、2.7アシスト、0.1ブロック、0.5スティール、1.6TOV

彼のこのスタッツはユーロ最高峰のユーロリーグでの戦績も含まれているため非常に価値の高いスタッツとなります。実際に7位でドラフトされた同じフランス人ユーロ勢のキリアン・ヘイズですらユーロリーグでの戦績はないのですから。

マレドン : 22試合 17.7分 7.4pts 1.8reb 3.1ast FG45.6% 3P36.7% FT68.9%
デニ・アヴディア : 26試合 14.3分 4.0pts 2.6reb 1.2ast FG43.6% 3P27.7% FT55.6%
レアンドロ・ボルマロ : 5試合 7.2分 1.4pts 0.4reb 0.8ast FG33.3% 3P20.0% FT0%
ポクセフスキー : ガベージに1試合のみ数秒の出場
キリアン・ヘイズ : DNP

ルカ・ドンチッチ:33試合 25.6分 16.0pts 4.8reb 4.3ast FG45.1% 3P32.9% FT81.6%

これが各国独自のリーグでの戦績を除いたユーロリーグのみでの戦績になります。こうしてみると9位のアヴディアと比べても遜色ないスタッツを残しています。比較として出してみたドンチッチのスタッツは流石の一言ですが、NBAで既にMVPクラスのプレーをしている彼でもこんなものだということを示したかったので載せました。ユーロリーグNBAと同等程度にレベルが高いのはもちろんとして、ルールが大きく違うのでNBAと比べるとどうしてもスタッツは大きく落ちます。

スタッツ的に既にテオは優秀なプレイヤーであることは説明したのでプレイスタイルを解説しますがサンダーファンならば一言で済みます。

「シェイだ」

これにつきます。細かいところは結構違いますがオフェンスパターンはかなりシェイに近いものを持っています。ただシェイよりウィングスパンなどのサイズが劣るということは大きな差異になってくるでしょう。そのかわりシェイより動きが洗練されていて、一つ一つの動作にタメがないのでよりプロフェッショナル感はあります。どのように起用されるのか謎ではありますがテオとシェイを並べたらどっちがどっちだよってなること請け合いのバックコートデュオになりそうです。来年のサンダーにはシェイが2人いるのだ。

 

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*Vit Krejci

 HT:6-8(203cm)

 WT:88kg

ビトなのかヴィトなのかヴィートなのか。ファミリーネームはクレイチらしいです。

3人目のユーロ勢。ちなみにチェコ人で、今年はセルビア人とフランス人とチェコ人がチームに加入したことになり、ドミニカ人のホーフォード、ニュージーランド人のアダムス、カナダ人のシェイとドートともはやどこの国のチームかわからないような状態に。

上記の2人は1年間みっちり追い続けていたので既知でしたがクレイチはノーマークでした。50人以上スカウティングはしてたんですけどね…指名した瞬間に「誰!?」となりました。調べた限りでは16歳でスペインリーグにてプロデビューしており意外と歴は長いらしい。しかし今年9月に前十字靱帯を断裂する大怪我を負っており、本人含め誰もドラフトされるとは思っていなかったよう。それでも37位と比較的良い順位で指名されるあたりポテンシャルが高いという見込みなのでしょう。昨年同じようにACL断裂で全休ながら16位で指名されたマジックのチュマ・オキキに通じるものがありますね。

彼のスタッツは18試合出場で平均7.6分のプレイ、3.2得点、1.1リバウンド、0.4アシストと微妙ですがFGは61.1%と非常に高く、堅実なプレイヤーであることが窺えます。ちなみに3Pは33.3%と可不可なし。

スタッツからは見えてきませんが彼の最大の特徴はサイズ×スピード×強さを生かした白人らしからぬフィジカルギフテッドなプレイで、ドライブだけならドンチッチのようなドライブレイアップをします。その他は比較にすらなりませんが。あともう203cmのPGってだけで魅力というか魔力があります。190cm程度が平均とされているPGの身長ですが一際大きいサイズでPGをこなす彼には他にはない夢があります。ポクジェフスキーよりも博打要素が強めな彼ですが育てば強力な大型PGとしてNBAに名を馳せることになるでしょう。夢を見る代金に37位指名権。全然許せます。

 

 

 

 

あとは2wayのジョシュ・ホールくんと契約したりだとか推しのコール・アンソニー、タイラー・ベイ、ジェイデン・マクダニエルズらの話とかもしたかったのですが長くなりすぎるので今日はこの辺で。ではまた近いうちにお会いしましょう。