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サンダーはなぜ強い…? 【Why is OKC strong…?】

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via OKC 

ドノバン式スリーガードシステムの真髄

直近10試合で9-1でリーグトップタイ、12月の成績は11-4でウェスタンカンファレンストップと絶好調のサンダー。絶対的エース2人を放出し、再建へと舵を切ったことは明白だったのにも関わらず、リーグトップクラスの成績を収めている要因は何なのか、というのを私の主観と絶対的なスタッツの両面から解剖していきます。とっ散らかりそうなので何回かに分けようと思いますが。今回はクラッチとスリーガードシステムについて考えていきます。あと遅ればせながらあけましておめでとうございます。本年も当ブログ、サンダー共々どうぞよしなにお願いいたします。

 

*スリーガードとクラッチシチュエーション

現在のサンダーの根幹はまず間違いなく3ガードシステムにあります。個人的にはサンズが失敗していたイメージが強いのであまり良い印象を持てなかったシステムなのですがドノバンが正答といえるシステムとして構築してくれました。

シェイ、ポール、シュルーダー3人がオンコート時のオフェンシブレーティング(以下ORTG)は126.6で200分以上オンコートのラインナップに限定するとロケッツのハーデン、リバース、マクレモアのラインナップに次いでリーグ2位。ディフェンシブレーティングも97.2と優秀で結果としてNETレーティングが29.3と同条件でダントツのリーグトップとなっています。これはサンダーの12月以降のORTG111.4、DRTG107.3、NRTG4.1と比較しても際立っている数字と言えます。つまりはこの3ガードこそサンダー成功の大きな要因だと言えるということになります。またサンダーの試合をよく観ている方はお分かりと思いますがこのラインナップは終盤の起用が実に多く、121/209分が4Q、OTでの起用となっていました。要はサンダーのクラッチの強さがこのラインナップに起因するものであると考えるのに充分な理由であると取れるわけです。

ちなみに今もちだしたクラッチの話ですが、今季のサンダーはリーグトップの107分もの時間をクラッチで過ごし、ORTG125.4もリーグトップ、DRTG100.5、NRTG25.0はそれぞれリーグ11位と3位です。更にTS%(3PとFTをFG%に還元した補正シュート率)は65.6%とこの部門でもリーグトップを記録しています。つまりサンダーはリーグで最もクラッチに強いチームと言えます。

次にこの3人を個人で見ていくとクラッチにおいてのDRTGがシュルーダー92.5、シェイ100.0、ポール101.9とシュルーダーが抜けていることが分かりました。逆にORTGではシェイ127.5、ポール125.7、シュルーダー124.7という結果に。いずれも優秀な数字ではありますが3人それぞれに特徴が出るといった結果に。

詳細に見ていくとポールが平均3.6pts、シェイが2.3pts、シュルーダーが1.5ptsでTS%はそれぞれ66.3%、77.5%、63.9%でUSG%は30.5%、18.8%、20.3%(※順同上)となりました。これを整理すると

オフェンスはポールがコントロールし、シュルーダーがこれをカバーする。シェイは確実性の高い選択をし、無理をしない高効率なプレイを徹底。そんなオフェンスということが見えてきます。

更に意外にもシュルーダーはポールのカバーとDFに注力し、ポールとシェイの穴埋めをしているという面も見られ、役割を大きく変えていることが分かります。大人になったな…

シェイはシェイでクレバー。若干21歳とは思えない冷静なプレイ選択が出来ていることが高いTS%と低いUSG%から察せます。主観ですがクラッチFTはやや苦手な印象ですがね。

ポールに関しては本当に言うことがありません。シェイとシュルーダー、その他のメンバーのおかげでクラッチシチュエーションまで体力を温存できるというのも功を奏しているのでしょうがTS%、USG%共に最高水準をクラッチに持ってきているのは火を見るより明らかで、クラッチの総得点93ptsはリーグトップ。ちなみにTOVは僅かに4つ。それをこの高効率でやってしまうのは流石はPoint Godなのでしょう。34歳となった今、やれることは限られてきたのでしょうがまだまだ超一流である確固たる証拠がそこにありました。

 

今回は簡潔にクラッチのこととスリーガードシステムについてだけにしておきます。まだまだ色々面白い数字の変化もありますのでそのうちそれらについても触れられたらなぁという感じではあります。こんがらがりそうですし。私が。

あと最後に一つ。スラッシュブラザーズって呼称流行れ…