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NBAの話題についてオクラホマシティサンダー中心に書いていきます

おかえりジョージ

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実質ゲームレポート。副題は12/23 サンダーvsクリッパーズ シーズン第29戦です。

ジョージ(とパターソン)がチェサピークに帰ってきた試合。正直ブーイング混じりの試合になるかと思っていたらそうでもなくむしろスタンディングオベーションを交えた歓迎ムードで穏やかなものでした。ってことは地元民の怒りはジョージよりむしろ唆したカワイ・レナードに怒りの矛先は向いているのかな。当の本人は例のロードマネジメントでお休みでした。3/4にもう一度対戦があるみたいですけどそこで出場したらレナードにブーイングが起こりそうですね。なんにせよ私はジョージへのブーイング反対派でしたので良かったです。レナードに対しては好きにしてくれればいいけど

他にはパトリック・ベバリーもおやすみでガリナリもお休みでした。ガロが休むとトレードとか余計な妄想が捗りますね。次は27日と少し日も空きますしなんか怪しい…ベバリーはサンダーファンからの好感度は最悪だと思いますし私も好きではありません。だって単純に危ないんだもの。だから正直なところ見なくて済んでありがたかったですね。

戦力のマイナス的にはそこまで差はないかと思います。ディアロもいないし。あくまでチーム内比較ですが。そりゃガロよりレナード、ディアロよりベバリーの方が圧倒的に戦力としては上ですけどあくまでもサンダー内での戦力の割合としてはサンダーも辛かったんだよというお話です。尚、クリッパーズB2Bだったという点はありますが。ホームということとその若干有利な選手状況を鑑みても大金星というのにふさわしい勝利であるということを回りくどく言いたかったのです。

 

*熱鬧、熱闘、vsLAC

当然ですがこの対戦に思うところがあるのはサンダーの面々も同じです。ガリナリはいないけど。

シェイとポールとムスカラはクリッパーズに所属経験があり、ポールは球団の顔で、シェイは球団のプロスペクトでしたよね。それはもう思うところもあるってもの。気合の入り方が違います。しかも相手が優勝候補っていうんだからひとしおです。会場のボルテージも最高レベル。ジョージはジョージでやる気満々のスタートを切りましたがファーガソンのDFに苦戦します。そりゃファーガソンはジョージのパターンを知り尽くしてるよね。ファーガソンは全てのショットがリングに嫌われ、無得点に終わったもののチームトップの+17。NETrtg26.1という凄まじいスタッツを残しました。でも上には上がいるものでノエルはNETrtg30.3、DFrtg87.9というさらに化け物スタッツを残しました。実はノエルはルー・ウィリアムスレベルのずるい契約なんですよね。このレベルの選手が最低年俸の2Mなんですから。ちなみにシーズンを通してのDFBPM(ディフェンシブボックスプラスマイナス)はヤニス・アデトクンボ、アンドレ・ドラモンドに次ぐリーグ3位を記録しています。すごい。PERなんかも21.7とオールスタークラスと比較しても遜色ない数値です(ジョージが今季21.8)。

ファーガソンを褒めていたらノエルを褒めていたという謎が発生しましたがそれはそれとして、他に良かったのはベイズリー、アダムス、ドノバンかな。ベイズリーはガロがお休みということでジャズ戦に次いで2度目のスターター。色々と落ち着きがなくて慌ただしいけど全てに全力を注ぐ姿勢はすごくサンダーの系譜を感じさせます。あとDFでフィジカルが弱いこと以外はかなり光る才能を見せてくれており、なんとなくグラントの可能性が見られます。似てるようで似てはいないんですけどなんとなくね。あと最近はゴール下での合わせのパスがうまく通りがちです。そういうところはゴール下に合わせてカットインしてくれるディアロとすごく合いそう。サイズの割にハンドリングスキルが高いので2年もすれば結構な曲者になってくれそうです。

アダムスはちょっと調子良すぎた感もありますが20ptsと6つのORを含む17rebと割と規格外のスタッツ。あと3stlもやってくれました。あと最近はドノバン指導の下、ポイントセンターというか起点の一つとして活躍してくれています。詳しいことはまた別の記事でまとめます。が、アダムスが起点となることで意外にもたらされた恩恵が一つ。それがスペーシングです。アダムスなんて本来離して守ってもなんの問題もない選手です。ペイント外からのOFオプションをほぼ持たないのですから。それが意外とハイポストでボールを受けてハンドオフorスピンムーブ、スクリーンセットなどの選択肢が増えたことで外に開いたアダムスにDFが引きつけられ、その結果としてバックドアへの合わせが増えたり、スペースが空いたりという恩恵がもたらされました。一人で突破できてしまうウェストブルックがいたら絶対に有り得なかったであろう成長がドノバンによってもたらされたのでした。この辺はかなりフロリダ式の仕込みです。

今季のドノバンの良さは他にも色々ありますがこのゲームでも輝いていてのはチャレンジシステム活用法です。直接の勝因はあのチャレンジ成功にあると言っても過言ではないくらいの会心のチャレンジ成功でしたが、今季全体で見てもドノバンのコーチングチャレンジのタイミングはかなり絶妙。勝率も結構高く、NBAのヘッドコーチの中でもチャレンジシステムの活用の巧さでは上位に位置します。今年から実施されたコーチングチャレンジ。これがもっと早くからあればドノバンへの評価も少しは違ってきたのかなといったところ。余談ですが今でも昔でも私はドノバンは15番目くらいのHCだと考えています。でも今季次第では少し上げてもいいかもと思い始めてもいますが。

 

*スラッシュブラザーズ

現地でも呼ばれ始めないかなくらいに思っていますが私はシュルーダーとシェイのことをそう呼んでいます。そう、勝手に。シェイに関してはシュートタッチが良いのが続いているというだけだと思いますがタッチが良いだけでこれだけの仕事ができる2年目の選手というのは充分に化け物クラス。実力はルーキーシーズンから証明していたけどドローファウルのスキルとフローターは今シーズンからガツンと伸びました。いかんせんウィングスパン含めたサイズがガード離れしているのでスキルフルでスムースなスラッシャーとなっています。歩幅とフィニッシュ時の腕の伸びが規格外ですよね。その辺は体格とスキルを上手く生かしており、間違いなく一流です。その他はまだまだ改善必須ですが賢いプレイヤーですし教えられればちゃんと修正して成長していってくれるでしょう。指導者の腕の見せ所です。

スラッシュブラザーズの片割れ。シュルーダー。シェイと似たようなプレイ選択ですがシュルーダーはジャンパー、特にミッドレンジジャンパーを多用します。あと体格で劣るかわりにスピードでちぎるスピードスターです。ジャンパーはグッドルックならかなりの精度で決めてくれるのですがそれを支えているのはアダムスとノエルのスクリーンセットだったり。今季は特に3-24フィートのミッドレンジで約48%もの確率でシュートを沈めており、軒並みキャリアハイの活躍を見せています。ちなみにシュルーダーは12試合連続の15得点以上を記録しておりサンダーのベンチプレイヤーとしての記録更新中だそう。

今週はめでたくキャリア初の週間MVPを受賞、更には時期尚早ではありますが6thマン賞へのノミネート確実と噂されたりと大きな波に乗っており、キャリア全盛期を迎えている可能性も低くはありません。トレードの噂も絶えませんが今はただ彼を祝福したい所存です。

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via NBA

 

シュルーダーは今週25.3/5.3/6.0/FG50.7%/3P40.0%/FT92.6%を記録。また、シェイは22.8/4.8/2.8/FG53.8%/3P44.4%/FT84.0%を記録しており、まさに大車輪の活躍を見せているスラッシュブラザーズの今後の活躍も必見です。

 

地味に気になるNBAの動向

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あくまでも"地味"に気になることにフォーカスしてお話しします。派手な話題は他の誰かが話してるよきっと(他力本願)

 

*ジョー・ハリスの処遇

個人的に一番気になっている地味な話題です。まぁいつものアレなんですけど。アレです、契約問題です。今季最終年となるハリスのサラリーは大体8Mくらい。でも来季のネッツの総サラリーは10人で131Mも埋まっています。来季のサラリーキャップとタックスラインがどのくらいになるかはモーレイ氏の香港-中国の一件から不透明ですが、夏の時点の報道では116M/141Mになる見込みでした。仮にこれが変更にならなかったとしても既にキャップは通過しておりタックスラインまであと10Mくらいということになります。あと数名の若手(ギャレット・テンプルなど)のチームオプションをオプトインすれば10Mは埋まってしまいます。まぁNYにあるチームですしデュラントとカイリー・アーヴィングのために出費は厭わないというスタンスでガンガン金をかけてリングを目指すスタイルで来る可能性ももちろんありますがアキレス腱断裂のデュラントとアーヴィングでコンテンダーになれるかどうかと言われると相当厳しいのではというのが本音。あと今季開幕前に火急的にカリス・ルバート、トーリアン・プリンスとそれぞれ16M、12M程度の延長契約を交わしたことからポジション的な問題でもハリスは苦しい立場にいることは明白ですね。厳しい言葉で言い換えるならば居場所がないとも言えます。でもでも今季ここまで31.4分でチーム3位のPTを与えられ、43.7%の3Pを武器に平均14.7得点とゴリゴリの主力としてしゃかりき働いています。で、本題に戻るとネッツは最終年を迎えた彼をどう扱うのかという話。リーグ有数のシューターに成長したということは疑いないしかといって来年払う金もPTもないというのが現状。見返りを求めてトレードの可能性もありますがネッツの望みとしては8M以下というリーズナブルかつスターターで起用しても問題ないようなPFor Cが目的となるでしょう。そんなやつPJタッカー以外にいたかな…?そんな都合よくトレード出来るとも考え難いですし彼の去就には注目しています。ニーズに合ったトレードできたら凄いし、合わなくてもなんらかの見返りは得られるでしょう。それがマイナスになる可能性もありますが。トレードしないならば再契約かUFAで放出ということになりますが少なくとも13M〜、高ければ18Mくらいまで高騰しそうな彼を巨額のラグジュアリータックスを払って残すかはかなり疑問。UFAになった場合はどこがどの程度で獲得するのかというのも気になります。いずれにせよ去就要注目の中堅選手です。

 

*消えたFA、何処へ往く

一番気になるのはスワギーPことニック・ヤングとルーク・バームーテ。両者とも引退にはまだ早いと思うのですがNBAという環境が復帰を許すかというと分かりかねます。見ていた限りJRスミスはもうダメかと思いますがこの2人は現役レベルで活躍できますよ。ヤングの方は昨シーズンにナゲッツで4試合に出場という結果に終わっていますが3Pは健在。バームーテも同様に昨季クリッパーズで4試合を経てウェイブとなりましたが動けていましたしハードに戦えるタイプです。両者とも最後に一花咲かせてくれることを望んでいます。層の薄いロケッツとかシューターの足りないレイカーズとかインサイドの弱いセルティックスとかどうですかね。インサイドプレイヤーなら他にもアミーア・ジョンソンやケネス・ファリードなんかもおりますが。既にうまくいっているレイカーズなどの強豪はノーリスクのFA補強、なんていうのを優先して動いた方が賢いかもしれませんしリスクを背負ってトレードに動くまでもないかもしれませんよね。あとフェルトンとかブリューワー、ランス・スティーブンソンとかも気になります。1年以上前線から離れたカーメロが活躍していますしモチベーション次第では出来ないことはないと思いますがどうでしょうか。

 

*Q.サラリーどうするの? A.フィラデルフィア&ポートランド&ヒューストン&ゴールデンステイト ...

難しい問題です。一番気にしなさそうなのはウォリアーズですかね。新装のチェイスセンターの入りもいいようですしドアマットになっても一応利益は出てるっぽい話は聞きます。ステフィン・カリーは出なくともジャージは売れるってことか。でもこの先のことを考えるとカリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーン、ディアンジェロラッセルの4人だけでサラリーキャップどころかタックスライン間近まで埋まっているウォリアーズ。どうやらタンキングをしているらしいのでこれにドラフト上位選手の10M〜くらいがのしかかります。以前の絶対王者なら採算は取れたでしょうがコアメンバーは3人とも下り坂に入ったところで本当に気が遠くなるほどの大金を積む度胸があるのか。おそらくラッセルは夏に見返りが薄いサラリーダンプトレードでの放出が敢行される予感がします。

二番目に気が楽なのはブレイザーズ 。でも今季145Mというリーグ最高レベルのお金をかけている割には今日まで結果が出ていないのが現状。全てをデイミアン・リラードとCJマッカラムに託したといっても再びカンファレンスファイナルに辿り着くのすら絶望的なオールインのシーズンです。マッカラムは放出が噂されたもののすぐさま3年の高額な延長契約を締結し、完全に2枚看板でやっていくチームに。救いなのはケント・ベイズモアとハッサン・ホワイトサイドの契約が今季限りとなり約46Mのサラリーがカットできること。別にユスフ・ヌルキッチが万全で戻ってくればホワイトサイドの離脱はあまり痛くはありませんし、ベイズモアもものすごく微妙。サラリーが空いてラッキーくらいにしか思わないでしょう。ヌルキッチの怪我が思いの外痕を引いた場合にはこの限りではありませんが。で、そんな状況でケビン・ラブの獲得が噂されたり。はっきり言って正気の沙汰ではないよね。ラブの契約は大体年間30M程度が今季含めずにこの先3年やってきます。うーん46M空けて30M埋めてみたいなことをするかなぁというのが私の意見。そうなると補強もままならないしタックス回避が精一杯。そうこうしているうちにザック・コリンズとアンファニー・サイモンズのルーキースケールが終わります。だったらガリナリとか他のもっと契約短い案件に手を出すよねって考えるのが普通ではないでしょうか。あ、補強しないという考えは基本的にありません。だって145Mも積んでタックスをいっぱい払ってプレイオフ進出できるかどうかって結果が許されるとは思えませんし。

あとの2チームはもう一寸先は闇です。両チームともが今シーズンにオールイン。でも重い契約は2023年まで残るんです。それでいて優勝のゆの字も見えないのはどういうことなのか。数ヶ月前までのサンダーもそんなものだったのであまり言えませんが見切りが早かったので未然に防げました。この辺はジョージのトレード要求をはね除けなかった大きな理由でしょうね。

両チームともに主要なメンバー4人の契約でがんじがらめです。シクサーズはジョエル・エンビード、ベン・シモンズ、トバイアス・ハリス、アル・ホーフォードの4人で22-23シーズンには約130Mが埋められます。手の打ちようがないよね。唯一の救いはホーフォード以外はまだ若いこと。でもこのメンバーで何年もやっていくことは決まっているし今の状況が続けばエンビードが愛想を尽かしてしまってもおかしくはない状況ではあります。でもシクサーズのフロント及びブランドGMって補強のためにと平気でマティス・タイブルの放出とかやってしまいそうですしちょっと危険かも。

更にこれを酷くしたのがロケッツ。同年にはハーデンとウェストブルックだけで約95Mが埋まります。その時ウェストブルックは34歳。ハーデンは33歳。ハーデンはまだスターでしょうがウェストブルックは、、分かりません。ここにクリント・カペラとエリック・ゴードンの合計40Mが乗せられて占めて135Mです。どういうことだ。ちなみにその時ゴードンも34歳。指名権もサンダーにスワップ権含め4年分巻き上げられたのでほぼ皆無。そして悪いことは重なります。今季で結果が出せなければダントーニHC辞任との報やファイナル進出が果たせなければモーレイGMが更迭されるとの噂が報じられました。ちなみに出どころは新オーナーというから大変。というかこれだけやっておいて新GMに引き継ぎさせるのは土台無理があるだろうとしか思えませんが一応頑張ってほしいところ。今季優勝の望みはほとんど見えないのが現状ですが最近上昇傾向にあることだけは救いです。どうにかするには今年ファイナルに進むしか道がないロケッツ。サンダーファンですのでハーデンとウェストブルックには頑張ってもらいたいとは心底思っていますが残念ながら私にはロケッツがウェスタン・カンファレンスを勝ち進めるビジョンはまるで見えません。

以上今季-今季終了後が心配になるチームたちでした。

 

 

クリス・ポールのトレード案を本気出して考えてみた

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誰だno one wants Chris Paulとか言ったやつは…

条件は2つ。以下を順守して考えていきます。あとは適当。

・相手チームのメリットをしっかり考えること

・こちらから1巡目指名権は出さないこと

※ポールの最終年のPOオプトアウトのコミットがあればトレードはかなり容易くなるでしょうが今回はポールに合わせ、考えていません。

※某シュミレーターでサラリーなどはしっかり合わせました。

※基本的に2月までについての考えですが7月に起きてもおかしくはないように考えたものもいくつかあります。

 

San Antonio Spurs

  • スパーズが再建に舵を切らない場合に限る、つまりはポポヴィッチHCの最期を飾るのが目的。
  • スパーズはオールドスクールなバスケットを展開しておりポールは完璧にフィットできる。
  • そもそも老いているチームの延命が目的なのでポールの歳があまり気にならない。
  • サンダーと同じ西カンファレンスのチームであり、現状ではサンダー以下の成績なのでライバルを弱体化し、自らを補強できる。

【ルディ・ゲイ+パトリック・ミルズ+デマレ・キャロル】⇔【ポール+バートン+20年2巡(CHI)】

ゲイもしくはミルズの放出が気になるならば代わりにマルコ・ベリネリとトレイ・ライルズで代わりはきく。キャロルは既にほぼ戦力外だし、ゲイとベリネリは今季成績をかなり落としている。更に言えばミルズやベリネリを使うよりは積極的にデリック・ホワイトやデジョンテ・マレー、ブライアン・フォーブス、ロニー・ウォーカーなどを使っていきたいだろう。対してサンダーはポールの平均32分程度のプレイタイムを若手に割くことができ、契約を軽くすることができる。また得た選手たちを夏にトレードし、さらなる対価を得ることもできなくはないだろう。

 

Orlando Magic

・オフェンスが弱く、ディフェンスが強みなチームでニーズはかなりマッチする。

・ハーフコートバスケットで優秀なインサイドプレイヤーがいるのでその点でも大いに合うだろう

・プレイオフ進出がかなり微妙なラインで、かつ若手の育成をそこまで重視していないチーム。

・PGが補強ポイントでリーダーがいないのもポイント。

【テレンス・ロス+アルファーク・アミヌ+DJオーガスティン+ケム・バーチ+20年2巡】⇔【ポール+バートン】

もしもマジックが実質的に契約が今季までとなるエバン・フォーニエの残留に積極的ではないならばそちらを差し出す可能性もあるだろう。いずれにせよサンダーの見返りは薄いがポールの契約、PTから解放され、バーチと2巡目指名権という若い才能を加えられる。ロスとアミヌは今シーズン期待通りの活躍をしているかと言われたら否であり、契約も軽くはないのでマジックはポールを加えるチャンスを作ろうとするかもしれない。

 

Minnesota Timberwolves

  • 真打。プレイオフ進出のためにPGの補強を急務としており、更に現在絶不調。前述のようにこちらもサンダーとプレイオフの枠を争っており、下位に位置するのでメリットは大きい。
  • 経験を積んだリーダーがいればチームとしてまとまれることを知っているチーム。
  • レイオフを逃し続ければエースのカール・アンソニー・タウンズに契約満了を待たず愛想をつかされてしまうかもしれない。

【ジェフ・ティーグ+ゴーギー・ジェン+20年1巡(1-14プロテクト)】⇔【ポール+ノエル】

ティーグとジェンというウルブスが持て余した資産とロッタリー外指名権で補強できるというのが最大の強み。これによりウルブスはPGとインサイドに厚みを加えられるしもしかすればタウンズをPFへコンバートし、ノエルを先発させた上でロバート・コビントンを本来のSFに戻すことができるかもしれない。サンダーはポールに加えてノエルという資産を失うことにはなるがプロテクト付きとはいえ望みの一巡目指名権を得た上でポールの放出が叶うならばNoとは言わないだろう。更にティーグは今季限り、ジェンは来季限りの契約となるのでサラリーにかなりの余裕ができる。FA人気は高くはないだろうが自由度が高くなることはその分再建を加速させるだろう。

 

Dallas Mavericks

  • 正直あまり興味を持たれないだろうが今季から来季にかけての優勝を目指す場合に実現可能性はある。
  • 21年FA市場参入を狙いにしているらしいが21年は既に9選手で$84Mが埋められておりスーパースターを呼べるかはかなり怪しい。あとその年がルカ・ドンチッチのルーキースケールが最終年となるのでFAなどと言っている場合なのかどうかは甚だ疑問。しかしポールの最終年のプレイヤーオプションの契約が重なってきてFAに対してデメリットになることは確実なので嫌がられるだろう。ただしドンチッチの契約更改とは被さないのは救い
  • 安定したハンドラーが1人足りないと目されており、かつプレイオフの経験に乏しいチームである。
  • ポールが加入すればすぐにでもタイトルコンテンダーになれるチーム。
  • ジェイソン・キッドの例をよく知っているチーム。

【ティム・ハーダウェイJr+コートニー・リー】⇔【ポール+ムスカラ】

ハーダウェイとリーという余剰資産(ハーダウェイはスターターではあるが主力として見据えられているかと言われると…)で3人目のスターを獲得できる。サンダーは例によってポールの契約とPTから以下略。ポールはUSG%が高くはない方で、ハーデンと共存していた実績からドンチッチには簡単にアジャストするだろう。またビッグマンとのPnRも良好なのでドワイト・パウエル、クリスタプス・ポルジンギスとの相性も申し分ないはず。マーベリックスは多少の自由と引き換えにスマートで強力なBIG3のラインナップを築くことができる上、ドンチッチの時間を大切に使えることも大きなメリットである。

 

Utah Jazz

  • まぁ考えるのが楽なチーム。マイク・コンリーと取り替えるだけ。
  • エースのドノバン・ミッチェルがルーキースケールのうちにと考えてオールインしたがイマイチな現状。
  • 兎にも角にもコンリーがイマイチ。WSも僅かに0.8、OBPMではマイナスで更にポールよりハムストリングの怪我が絶えない。
  • ミッドペースでオールドスクールバスケットのチームなので相性はいい。
  • ポールならばスナイダーHCの戦術にすんなりと適応できそう

【マイク・コンリー+ダンテ・エクサム+指名権】⇔【ポール+ネイダー】

単にコンリーと替えるだけでも良いのだがそれだと双方のメリットが少し希薄なのでベンチへのインパクトの追加としてネイダー、サンダーとしてはエクサムの悪い契約を引き受ける代償として指名権を狙う形に。指名権は22年のプロテクト付き1巡目指名権が妥当だと思ったがジャズはそれを嫌うかもしれない。そうなった場合にもう一人ディアロかノエルをベンチの厚みとして加えるかサンダーが2巡目指名権を差し出して釣り合いを取るかもしくはジャズが2巡目指名権1つか2つに切り替えたりして調整が計られるだろう。いずれにせよ既にジャズはリングの為に血を流しているし、リングとは言わなくともそれなりの結果を出さねばならない状況にある。現行のルディ・ゴベールやミッチェルの契約が残る2年以内に成し遂げなければならない以上、ポール獲得のリスクを負うという可能性は低くはない。ましてやコンリーがアジャスト出来なければ、2月とは言わずとも7月にはこのような交渉が進んでいる可能性は低くはない。

 

トレード論 for サンダー

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P.S.この話をもとにトレード案を考えたシリーズを書きます。ポールの分は明日の19時予約投稿済みです。あとTwitterでvol.7を昨日紹介し忘れたことをお詫びいたします。

あまり実のない話になってしまって申し訳ない…

ここのところ好調なサンダー。直近10試合では7-3と普通にプレイオフチームの仕事をしています。でもプレスティの解体の意思は固いらしい。先週の記事ですがThe Ringer via BRより。

Kevin O'Connor of The Ringer reported Tuesday that OKC's modest 11-12 record, which currently ranks seventh in the Western Conference, hasn't altered the front office's focus on the future and it's willing to take on "big salaries" in order to improve the return assets as part of dealing its vets.

要約するとサンダーはプレイオフの位置にいるが未来を見ているため、元々のプランを変更しないだろうという話。

更にまた別の興味深い話もあります。BRより。

Oklahoma City is a difficult read. “I’m not certain they are sellers,” one Eastern Conference executive said. “I think they try to make the playoffs.” A different executive in the East doesn’t agree and is confident the Thunder are open to offers for both Chris Paul and Danilo Gallinari.

要約するとサンダーは非常に謎のチームであり、複数のエグゼクティブから彼らはプレイオフを狙っているだろうとも解体を進めるだろうとも言われている。という話。

どちらの話も非常にサンダーらしい、もといプレスティらしいなというのが率直な感想。緘口令が厳しく敷かれ、最大手ESPNですら動きをリークすることは難しいとされるサンダーフロント。そういうやり方を好むフロントはいくつかありますがここまで突き詰めているのはサンダーとマブスくらいのものという印象。実際に噂に上がった通りにことが運ぶことはまずありませんし突拍子もないことをやってのけることも多々ありました。それは実績が証明していると思います。

で、ここからが本題。サンダーはとりあえずシェイ以外全員を"利用可能"としていますがどうなるかは全く謎。「誰も求めない」と言われたポールですら動く可能性は十分にあります。というのも今シーズンは王朝崩壊も相まってオールインのチームが多くなりそうなんですよね。既にレイカーズクリッパーズ、ロケッツ、シクサーズ、ジャズは未来を売って今シーズンにフォーカスしていますし、ブレイザーズ 、サンズ、ウルブス、マブス、ホークスは買い手市場に参加する旨をリークされています。あといつくかのチームが実際に補強に動くとなるとここまでの静寂と打って変わって激動のトレードシーズンとなる可能性は高いとみています。実際に数年前にヒート王朝が崩壊したシーズンにはトレード件数が激増しましたしね。

あと西のプレイオフラインが中々にカオスでして、現状ではサンダーを含めて7チームが出場に手が届くラインにとどまっています。

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これはサンダーが解体を望む場合に追い風となる可能性があります。どういうことかというと西のチームがサンダーからのトレードを望む場合、自チームの補強だけではなくサンダーのラインを引き下げることも同時に行えるため、メリットが大きいのです。そしてその要素はサンダーが優位にことを進めるのを助けます。なので現状としてはプレイオフ進出ラインに絡んでいることは割と重要ではあります。あと売却に失敗してもプレイオフに進出できれば痛くないという利点もあります。まぁこちらは苦肉の策ということにはなりますが。

解体を前提に進めてきましたが、では実際に誰を放出するのかという問題もあります。他チームから見て魅力的なのは絶好調シュローダー、今季限りで扱いやすい上、来季は減給を受け入れて強豪に行くとの発言があったガリナリ、最低額でそこそこの3&Dが期待できるネイダー、同じく最低額でコストパフォーマンス最高クラスのノエルあたりでしょうか。ここら辺は契約含め非常に魅力的な選手だと思います。という意味で被トレードの可能性は高いですね。反対にアダムス、ポールのトレードは困難を極めるでしょう。特にポールは今シーズンにオールイン、もしくは長く再建しているイメージを払拭するためにどうしてもプレイオフ進出をしたいチームにしか興味を持たれないでしょう。今シーズン75試合に出場など怪我がちのイメージや既にロートルであるなどのイメージを解消しなければ動かすのは難しいという意味では報道された通り、オフシーズンでの移籍というのが現実的かもしれません。

本当にどう動くか読みにくいサンダーですがその手法で数々のトレードで成功してきたのは事実。また、夏にあったプレスティの一連の報道、「近道することは避ける」との言葉などから推測するとやはりトレードデッドラインまでに積極的に動き、来季には現在の選手の半分も残っていない状態となるのが一番近しい未来になると思われます。新生サンダーのメンバーに愛着が湧いてきた頃だとは思いますが、多少痛みを伴うことは覚悟しておいた方が良さそうです。

vol.7 Jaden Macdaniels

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Jaden  Macdaniels

  •  Washington / Fr(9/29/2000)
  • 6-10(208cm)/200lb(91kg)
  • 33.6min,15.0pts,5.1reb,2.6ast,1.2stl,0.7blk,43.4%-32.3%-75.0% ※12/13現在

フレッシュマンのウィングを選ぶならジェイデン・マクダニエルズ以外ありえない。

ワシントンの双璧の一、マクダニエルズ。相方にアイザイア・スチュワートもいるけれどワシントン大は通常、上級生のチームです。でも今年はこの2人がメインとなる珍しいチームに。シクサーズに行ったマティス・タイブルが卒業してしまったのが痛いのかな。

ワシントン大はDFのチーム作りをするチームとして知られておりまして、ゾーンをよく使うチームでもあります。同時に突出したOFにかけることが多いチーム。ちょうどマジックみたいなのはどこか運命を感じずにはいられないよマーケル・フルツ。

それは置いておいてこのマクダニエルズがそんなワシントン大でとりあえずのエース(?)の片割れです。15点そこそこというのは正直物足りないし確率も良くはない。TOVも3.7と多いです。それでも流石はワシントンのプレイヤーでDrtgは92.2と優秀。DWSもそこそこで3Pもまぁフレッシュマンとしては悪くなく、それでいてFTも特に苦手としているわけではありません。つまるところ、傑出したオフェンススキルは持たないが、DFは上位でも通用しそうか優れたサイズと身体能力を備えており、サイズの割にはハンドリングが良いといったプレイヤー。線の細さは課題ですし他にも課題は山積みですがそれでも今ドラフトでウィングのプレイヤーを取るとしたら彼しかいないでしょう。JrにはTyler Bey、Jordan Nworaらといった優秀なプレイヤーがいますがポテンシャルはいまひとつ。完全に将来性でのドラフトとなりますが上手く仕上げればサイズと機動力のある2-wayコンボフォワードになること間違いなしです。どう考えてもSF大凶作となりそうな20ドラフトですがそんな中、評価を受けるとしたら彼でしょう。最近はオフェンスの調子も上げてきていますしね。ただモーションのぎこちなさはなんとかしなければならないでしょうそのせいでドリブル、シュートなどの1つ1つの動作がコンマ数秒遅くなってしまっているのが大きな弱点です。逆にスムーズなムーブを手にすればNBAレベルでもサイズの優位から大きな苦労はしないでしょう。予想指名順位はSFを欲しがるチームに大きく依存しますが8位〜16位くらいになりそうです。完成形はブランドン・イングラムやジョナサン・アイザック、OG・アヌノビーとかですかね。

 

vol.6 Deni Avdija

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Deni Avdija

  •  Maccabi FOX Tel Aviv / 3years(1/3/2001)
  • 6-8.5(205cm)/215lb(97.5kg)
  • 23.0min,9.1pts,6.0reb,1.9ast,0.8stl,1.6blk,62.5%,38.1%,44.4% ※ligat winner 12/13

イスラエルの虎ことデニ・アヴディアくん。恵まれたサイズと抜群のアジリティを持ったユーロプレイヤー。どうもドンチッチの成功例からか期待されているのだがマッカビテルアビブ側はエースにという考えはないようです。ユーロリーグでは10分程度のPTとさらに少ないアテンプトですがCtoCでダンクを叩き込んだりと期待させてくれるプレーがあるのもまた事実。一方でシュート自体は上手いものの、FTに難があり、キャリアで見ても60%〜70%程度の確率はどうにかしたい。今季の44.4%はもう少し伸びてくるはず。

有望な若手ではありますがいかんせんチームが彼にどうして欲しいのかはあまり分からないのが現状です。オムリ・カスピがチームメイトかつエースをしているのですがそういうところが良くないのでは…?と思ってしまいます。何にしろアテンプトが異常に少ないのでまだ謎が多い選手ではあります。しかしアンダーの代表ではイスラエルのエースとして躍動しており、U20 Euro Championship Aでは17pts,8.3reb,5.3ast,2.1stl,2.3blkの大車輪の活躍で決して大国とは言えないイスラエルを優勝、金メダルに導き、Championship MVPに見事輝いていたりしますし、Adidas Next Generation  Tournamentでは24.7pts,12.0reb,6.7ast,1.7stl,1.3blkを記録するなどユーロの若手の中ではピカイチの素材であることを証明しています。

かなり環境依存型の選手であり、ハンドラーをさせてもらえるか、更にはPGをやらせてもらえるかで彼の活躍は大きく変わってきそうです。登録はSF/PGですがやはりマッカビテルアビブの時よりはチームを離れてエースをしている時こそ本領な選手でしょう。

また、ユーロ出身ということで英語の意思疎通が懸念されたりしますがちゃんと会話できるようなのでそこら辺は安心かと。あとよくあるのが指名されてもNBAに来ないでチームに残留するパターンもありその辺も難しい判断になりそうです。まさにブラックボックスな彼の予想指名順位は7〜14位と予想します。今の現地モックはちょっとドンチッチの件でユーロの夢を見過ぎだよ。

完成形はもちろんルカ・ドンチッチ、ベン・シモンズ あたりでしょうか。そのレベルとなるとかなり難しい育成を強いられそうですがオンリーワンの才能は持っているのでどうなるか楽しみでもありますね。

vol.5 Markus Howard

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Markus Howard

  •  Marquette / Sr(3/3/1999)
  • 5-11(180cm)/180lb(82kg)
  • 30.8min,25.1pts,2.4reb,2.8ast,0.8stl,0.1blk,41.6%-44.8%-85.1% ※12/13現在

3Pの化け物ことマーカス・ハワードその人。

ここにきてシニアの紹介です。シニアといっても学年変更があったので実際の年齢は21とジュニア相当ですが。NCAAを観ない方には馴染みがないであろう彼ですが何を隠そう実は今季ここまで得点王です。MPG30.8での得点王という高効率は特筆に値し、2位に甘んじているJordan Rolandの37.3分を考えると相当なペースなのが分かります。あ、今更ですがNCAANBAFIBAから独立したルールの下行われており、ショットクロックが未だに30秒であったりFTボーナスの使用が異なったりと普通よりスタッツが伸びにくい仕様となっています。そう考えた上で30.8分で25.1ptsというのがどれだけ規格外かという話。また、ローランドのNortheasternはCAAカンファレンス所属ですがハワードのマーケット大はBig East所属とメジャーカンファレンスに置かれておりそのあたりでも少し差があります。

とここまでの紹介なら例年通りのよく見かける上級生スコアラーですが、彼の恐ろしいところはその爆発力。前半5得点に抑えられたと思ったら後半だけで40得点を挙げ、勝利に導いたり、シーズン中に2度に渡る50得点を記録し、20年ぶりの記録を残したりというのも記憶に新しい。その熱も冷めないうちにシニアとなった今季、開幕戦で38得点を記録したかと思えば5試合目にして40得点を記録、その翌日にB2Bのゲームで強豪USC相手にまたもや51得点をやってのけました。ステップバック、オフスクリーン、プルアップ、トランジション、ありとあらゆる方法を利用して年々厳しくなるマークをかわして3Pを沈め続け、NCAA最高のスコアラーに登り詰めたハワード。サイズやシニアという学年、DF、ムラっけなどの懸念は多々あるもののここまでのシュートセンスを持つ選手はそうはおらず、それこそカリー、ハーデンに引けを取らないシューティングスキルです。完成形は何かと話題のデイビッド・ベルタンス、ルーウィリアムスなんかになってくると思います。予想指名順位は30〜45位ですね。本当はもうちょっと高くてもいいくらいではありますが。

今年は2巡目指名権を持っているので彼なんか指名してみたら面白いかもしれません。ケンドリック・ナンみたいになるかも…?