:ReBuild→OKC

NBAの話題についてオクラホマシティサンダー中心に書いていきます

8/19 サンダー@ロケッツ Playoffs 1st Round Game1

 

f:id:okcthunder013:20200819164946j:image

大敗のショックから普段以上にお見苦しい文になっております。ご容赦ください。

さて、昨日色々プレビューしたわけですが結果から言いますとあまり当たっていなかったかなという印象。いやむしろ当たっててダメだったのかもしれません。とかくサンダーは試合を通してインサイドを使うこととハーデンを止めることを狙いに行っていることは分かりましたがなんともフワフワしており、この日欠場のドートに代わりスターターを務めたファーガソン、シュルーダー、ロバーソンを当てていきますが基本的にハーデンがボールをキープしている間にボールサイドに寄りすぎる形になるのですが、また寄る割にヘルプに行かなかったり3人寄ってしまったりと少し混乱していたようで、ワンパスでキックアウトでコーナーに捌かれて、ワイドオープンで撃たれまくるという事態を引き起こしていました。また、ヘルプポジションにつくのが鈍足のガリナリだったりアダムスだったりそもそもカバーする気があまりないポールだったりしたので相当ロケッツは楽に3Pを撃てた形になりました。結果20/52で3Pを許す形になりました(ワイドオープンも調べようと思ったのですがまだスタッツが載っていなかったので保留)。

これは昨日のクリッパーズマーベリックス戦においてクリッパーズがルカ・ドンチッチに対して行っていた対ドンチッチシフトに似ており、外に捌かれて3Pを決められすぎてしまったことも類似します。ただサンダーはハーデンからTOVを引き出せていないのでそういった意味では完全に作戦失敗ですが。

対ハーデン意識過剰状態に陥っていたサンダー。タスクフォーカスをしすぎでむしろタスクフォーカスができてないという本末転倒の形は試合を通して続きました。だったらシュルーダーやファーガソンとかにフェイスガードさせて4人それぞれスイッチマンツーマンさせたり、なんだったらWチームに行った方が余程潔かったかと思いました。ボックスワンに近い形でハーデンと周囲を止めに行った結果、どっちつかずで二兎追うものは一兎も得ずを地で行っていたサンダー。結果的にチームで50-40-90に近い形に持っていかれて勝負アリとDFが振るわなかった試合となりました。とにかくワイドオープンで撃たせすぎ、これに尽きるGame1でしたね。

 

 

・策士策に溺れ、船頭多くして船山に登る

f:id:okcthunder013:20200819165051j:image

まぁ先に書いたことも実際は策士策に溺れたお話なのですが、やはりドノバンの采配も含め、彼だけでなくポールもシュルーダーもシェイもガロもアダムスも策に溺れていた印象を受けましたし、さらに船頭多くして船山に登っていたように見えました。特にシュルーダーの空回りは酷いもので、ボールホグが多い割に攻めきれないのでオフェンスのリズムがどん詰まりに。ただ彼はハーデンとのマッチアップをそつなくこなしていたので総合的に見ると責められないかな。ただチーム最低の-19を記録していることから分かる通り、彼が今日の試合を崩してしまったことに疑いの余地がなく、再起してくれないことにはシリーズが早々に終わってしまうことも考えられます。バブル入り後に早々に離脱していたことや、再開後の乱調は確かに不安要素でしたがそれにしても浮きすぎで、彼が持ちすぎるために影の薄くなっていたシェイを含めてベンチに座らせておいても良かったくらいの出来なのが本当につらい。

また、チームの方針だとは思いますがガロとアダムスのインサイド陣が高さで積極的に仕掛けて得点を量産していたのは数少ない良い点で、2人で46得点を稼ぎ出し、またファウルも多く稼ぎだしてオフェンスを牽引しました。が、なまじロケッツのラインナップが小さく、ここで勝負したくなってしまうのが人の性なのですが、流石にそれは簡単に読まれてしまうので、ポストアップの回数を考えればめちゃくちゃ有効だったとも言えず、むしろガロの好調に助けられた形。またポストアップでペースを落とす作戦をドノバンが実行していましたが結果的に24秒ギリギリに自分のリズムではないタイミングのシュートを撃たざるを得なくなっており、自滅といった形でロケッツにペースを握られてしまったことから、やはりこれも策に溺れたと言えるでしょう。それ以降は少しだけですがテンポを上げ、オフェンスが機能するようになったことを見れば尚更です。

 

 

・守れるロケッツ、守れないサンダー

f:id:okcthunder013:20200819165058j:image

序文に書いたことの繰り返しになってしまいますが、これに尽きる試合でした。前半なんかはOFのリズムが掴めずにFGのミスからロケッツの良い形のOFが始まり、悪循環になっていたということもありますが、後半などにOFのリズムが生まれ、ロケッツを射程圏内に捉えた時にも、トランジションの虚を突かれ、タッチダウンパスでダニエル・ハウスにオープンでダンクを献上するなど集中を欠いたDFをしていたサンダー。その裏には対ハーデン意識過剰DFもありますがシェイとポール師弟がまるで走れていないことも大きく、トランジションで全く止められなかったことや、単純にシェイのDFが、フィジカルにリムを攻めてくるエリック・ゴードンのドライブに無力だったり、元から狙われがちのガリナリがグリーンを全く止められなかったこともサンダーに大きく影を落としました。こういう時に使いたいのがドートやロバーソンなのですがドートは不在、ロバーソンは前戦で28分も起用しながら今日は僅か3分程度の起用と一貫性がなく、リズムを取り戻せといってもこの起用では難しい状態にありました。あ、当然ながらディアロは全く守れませんよ。というかディアロに関してはプレイオフ、特にハッスルプレイを武器とするロケッツ戦でも起用しているのがかなり謎で、彼の良さであるSLと跳躍力を武器にしたPFじみたプレイは全て掻き消されており、通用する武器が誇張なしで0という状態。余程ネイダーやロバーソンの方が通用するでしょう。育成目当てにしてもちょっとよくわからない起用で、RSのローテをそのまま惰性で続けているとしか思えないのでした。

 

 

・総評

不満は尽きない内容でしたが、それを愚痴っていても仕方がないので悪いところをどう改善してシリーズの勝利につなげるか、次戦の巻き返しに期待したいところです。ディアロ、ロバーソンの起用法、DF意識の低さ、ハーデンを完璧に抑えつつ周りも抑えようと欲張らないこと、シュルーダーが持ちすぎないこと、矢継ぎ早にボールを動かすことと適当にざっと挙げただけでこれほど課題がありますが、今季のサンダーは修正と粘りで成功を収めてきたのでしっかりと自分たちのストロングスタイルを貫いてくれると信じています。

P.S

ハーデンの得点に関しては35失点くらいは覚悟の上であまり気にしない方がいいと思います。ステップバック3Pは止める方法がないので…2ndオプションのウェストブルックも不在ですし(次戦どうなるかは分かりませんが)、50失点とかさえしなければ十分に勝てる数字ですしね。

あとベイズリーの3Pはただのマグレではないことが証明されつつあり、シリーズの行方を左右するXファクターになってくるかもしれませんね。あとはドートの早期復帰を祈るのみです。