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2/6 サンダーvsマジック シーズン第53戦

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ホームのチェサピーク・エナジー・アリーナで行われたマジックとの一戦は最終的に132-122で勝利を収めています。

本気で負けを覚悟していたのですが底力というか強豪の矜持みたいなものを見せつけられた気がします。

あとは正式にディアロのAT&Tスラムダンクコンテスト出場がアナウンスされました。頑張ってきてもらいたいですね。何度も言いますがディアロよりファーガソンの方が良いのでは…?

そしてウェストブルックの7連続トリプルダブルが記録され、自身の持つ2016-17シーズンの連続記録に並びました。歴代2位タイだったかな?うろ覚えですが確か1位はチェンバレンの9試合連続だった気がします。そこに並ぶかどうかには少し注目しています。普段なら「トリプルダブル?ふーん。」みたいな感じにしかならないのですがここのところトリプルダブルを意識しているのかしていないのか分かりませんがアシスト偏重のプレイスタイルがかなりハマっている印象ですのでこの記録を伸ばすために最近のようなスマートなプレイをしてくれるのなら歓迎です。最早1stオプションとなったジョージがいるのでスコアリングに専念する必要もないですしね。いい感じに小さくまとまってほしいなと。

 

*オールスターの宿命

今日の試合は敵味方問わず3人のオールスタープレイヤーがいましたがいずれものっけから苦戦を強いられる展開に。というのもディフェンスの集中が半端ではなく、ニコラ・ブチェビッチなんかはアダムスとのマッチアップを強いられる上に、グラントやウェストブルックなんかがすっ飛んでくるので特に苦戦していた印象です。ブチェビッチが20得点もダブルダブルもFG50%のいずれも達成できていないというのは1/1のホーネッツ戦まで遡ります。それだけブチェビッチをサンダーが警戒していたということです。前回アダムスいなくてやられまくったもんね。

そしてこちらが考えることは敵も考えるよねってことでジョージとウェストブルックも凄まじいマークに遭います。対策としては至極単純なもので、ウェストブルックとジョージ、ついでにグラントとアダムスもですが特にオールスターデュオのペネトレイトを警戒し、最悪ファウルで止める、3Pはケアには行くけど落とすことを祈るみたいな割り切ったディフェンスでした。

本当に単純な戦略ですがこれがまたジョージとウェストブルックに刺さりました。ジョージは2Pが3/11と最悪で、ウェストブルックは5/12と微妙な感じに。特に注目したいのは起点となるウェストブルックにアーロン・ゴードンをマッチアップさせてきたことです。1/14のロケッツvsマジック戦でゴードンはハーデンにマッチアップしてFG11/31、3P1/17と完封しての勝利を収めたこともあり、それ以降はエースプレイヤーにゴードンがマッチアップする場面も多く見られるのですが今回はそれをウェストブルックにやってきました。でも効果的だったかと言われると微妙なところと言わざるを得なく、むしろ中が広がるのでアシストはしやすかったかなぁと。あとはウェストブルックがショートコーナー辺りからの僅かなスペースで1on1でゴードンを抜いてレイアップを決めたのが印象的でしたね。あの僅かなスペースでハンドリングとクイックネスでゴリ押しできるのはウェストブルックとカイリー・アーヴィングくらいのものではないでしょうかね。ジョン・ウォールもできるかな?

そんな感じでウェストブルックにゴードンをつけるのは逆にスピードのミスマッチで上手くはいってない感じを受けました。でもペネトレイトの際にジョナサン・アイザックを筆頭に収縮して激しいコンタクトでウェストブルックとジョージを潰すのは効果的でした。というかウェストブルックに関してはレイアップの際にわざわざ左手に持ち替えて外すのが結構散見されていて右手で持っていけば普通に決められたのでは?となる場面も多かったけど。彼は元からファウルを誘うプレイが多かったのでそのままの流れでプレイをしていますがどうしようもないFT%の現状では非効率的過ぎるのでファウルを誘うより強引にねじ込んでくれた方がありがたいです。

ジョージに関してはミドルレンジのタッチを持っていなかったのもそうですが、ファウル気味のコンタクトに押されたのが痛かったですね。一見ブロッキングに見えるものでも全然コールされなかったりしていましたがマジックのディフェンスが良かったのかレフェリーの基準がおかしいのかは分かりませんが、ジョージのペネトレイトはフィジカルで止められる場合も多いのでこういう強固なコンタクトをされると厳しいですね。それでもジョージのシュートに対してはやはり相手は飛ぶのでそれに引っ掛けるといった狙ってドローファウルするといった方は結構ファウルを引き出せてはいました。2Pを警戒しすぎた弊害かどうかは分かりませんがマジックは3Pには対応できていませんでしたが。

最近サンダーの3Pが好調なのはリーグの中でも言われていることで、原因は主にファーガソンとシュローダーの成長にあると思うのですが、そういったところのロールプレイヤーに対する意識の希薄さやジョージのペネトレイトを警戒し過ぎるあまりに外から3Pを選択され、本末転倒気味なディフェンスにはなっていましたしそこをつけたのが逆転勝利の鍵だったかなとも思います。結果的にサンダーの3Pは43%もの高確率でリングを通過しています。

 

・エースに対しては当然あたりも厳しくなるものだ

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*悪いようで良いディフェンス

今日の試合を結果から見た人はこう思うはずです。132点取ったのは素晴らしいけど122点も取られたのか。と。

確かに122失点をしている時点で優秀なディフェンスとは呼べないかもしれませんがレーティングをみると108.0と悲観するようなディフェンスではありませんでした。いや確かに前半のレーティングは125.5と最悪です。が、後半は僅かに91.4とやはり優秀なディフェンスを披露しました。

このような前後半の違いはペイント内の失点にありました。

数字的には試合を通してサンダーのペイント内での失点が38.0失点と122失点したことを考えるとかなり少ないものとなっているのですが、前半には26.0失点をペイント内で計上しており、後半が12.0失点と特に優れていたことに比べると前半はペイント内の封殺に失敗し、後半にそれを見事に修正できたというのが正しい見解でしょう。

前述のブチェビッチへの対策という部分もあるのですが、かなりインサイドアタックを止めることには集中していましたが、いかんせんプットバックないしポストアップからゴリ押しされてしまいました。するとマジックはインサイドアタックにサンダーが対応しようとすると当然、ミドルレンジないし3Pを選択します。このウィークポイントの移り変わりに対する選択がよく効いていたのが前半です。

こちらはその前半のマジックのショットチャートです。

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中外のバランスが良いオフェンス展開をしていたのが分かります。

しかしサンダーはこれに対応するため、後半にはスイッチローテーションの入れ替えを少し増やしました。具体的にいうと積極的にウェストブルックがゴードンやブチェビッチへスイッチしたりアダムスがペリメーターにショーディフェンスしにいったりしていたところが目立ちました。これが功を奏し、チーム全体でインサイドを守るという選択で、後半にはインサイドを封殺することに成功しました。そうなればスペースを広げるために外を選択せざるを得ないのですが、この時点で撃たされたシュートに変わりなく、マジックのシュートも無茶なものが多くなり、結果的にオフェンスが機能不全を起こしました。尚、無茶苦茶なシュートをひょいひょい決めてきたテレンス・ロスだけは別。

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そんなこんなで後半のショットチャートですがインサイドの試投自体を減らさせ、3Pを選ばせることには成功しています。この3Pがロスみたいに理不尽に入ってくると危険ですがそんなこと滅多に起こらないだろろうというのがサンダーのディフェンスの根幹でもあり、模範解答に近いものでもあります。だからこそタフな3Pとかをポンポン入れられると例えブルズが相手だろうとホークスが相手だろうと敗れることもあるというわけです。今日は功を奏した。それだけのこと。

 

・アダムスとグラントのデュオの安心感と安定感はサンダーにとって欠かせない

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【余談】

なんかいつも以上に長くなってしまって尺がないので話したいことだけ断続的に話しますと、やっぱりスターターのメンツは素晴らしいということが第一にあります。このあいだのロードでのマジック戦に比べてアダムスとファーガソンがいてくれたことで格段に楽に勝つことができました。ロードの時は神がかり的な感じもあったからね。実力で勝てた感は今日の方がありますね。

あとはアダムスが元スーパーソニックスのマイケル・ケイジ氏のオフェンスリバウンド1457本のチーム記録を更新しました。マイケル・ケイジ氏を存じ上げない方ももしかしたらいらっしゃるかもしれないので一応紹介しておくとサンダーの放送で解説を務めてくださっている方です。

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この方ですね。実況のクリス・フィッシャー氏より声が低いほうが解説のケイジ氏です。地味にサンダーの(?)大先輩なんですよ。

まぁそんなケイジさんはアダムスが自身の記録を更新した時は結構嬉しそうでした。おめでとうアダムス。

あとは超がつくくらい久しぶりに2wayのバートンが出場しましたが特に何もできず戻っていきました。

あとは勢いで押し切ったりシュローダーがまたやってくれたりグランドがえげつない時間があったりしたのですが尺がないので語りません。

最後にウェストブルックのノーカウントプットバックダンクを置いて終わりにしようと思います。このプットバック、ノーカウントですが意味は大きかったですね。某漫画を思い出す展開でした。怪我はしてなかったけどね。