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NBAの話題についてオクラホマシティサンダー中心に書いていきます

2/10 サンダー@ロケッツ シーズン第55戦

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今朝方少し泣きました。

ロード、トヨタセンターで行われたロケッツとの一戦は最終的に117-112で接戦を制しています。

最大26点差からのカムバックということでまたもやサンダーは12月に行われたネッツ戦の23点差のカムバック記録を更新しました。そして両方とも裏にはジョージの大活躍があり、ジョージのおかげで今季のサンダーには粘り強さがもたらされたと言えるでしょう。サンキュージョージ。

そしてそれに加えてもう一つショッキングな出来事がありました。私のブログなんかを読んでくださっている熱心なサンダーファンの方はもうご存知だとは思いますが、サンダーの生え抜きプロスペクトのアブリネスが今朝方にウェイブとなりました。

単に戦力外通告というわけではなく、先日よりアブリネスの欠場が続いていた「個人的理由」の解決のためだそうです。このアブリネスを苦しめている「個人的理由」はサンダー組織内部しか知り得ないことなので何なのかは分かりかねますが、アブリネスと我らが球団社長兼GMのサム・プレスティらが話し合った結果のことだそうで、私たちはもうアブリネスにさよならと告げることしかできません。

アブリネス、今までありがとう。そしてアディオス!

…そんな悲しい別れもありサンダーのロスターは12人に。重ね重ねになりますが、NBAロスターには14人を登録しなければならないという規則があるため、3/1までには2人を追加しなければなりません。ここのところ好調な試合にももちろん注目ですがバイアウト市場にどう絡んで行くのかも目が離せません。ちなみに私は2人追加するうちの1人はバートンをGリーグからコールアップし、正式に契約するのではないかと読んでいます。今日も良かったよね。

あと余談ですがアブリネスについてウェイブと報道されていますが正しくはバイアウトだったようで、協議の結果、アブリネスのサラリーのうち約2Mをアブリネスが譲歩してくれましたので、その分出費が少なくなりました。最後の最後までありがとうアブリネス。

 

*サンダーに厳しいロケッツ

さて、今日の試合ですが憎っくき(笑)イマン・シャンパートがキングスからロケッツに移籍ということでめちゃくちゃ不安だったのですが、結果から言うと別にシャンパートは試合にインパクトを与えることができていませんでしたね。というのも強豪のロケッツではシャンパートの格がキングスの時より序列として結構下がっていまして今日はオフェンス参加率を示すUSG%が10.3%とそもそもボールを持てていなかったというイメージです。まぁ移籍してすぐ馴染まれても困るんですが、ロケッツサイドはシャンパートのオフェンスをそれほど信用していない感じに見受けられました。サンダーに対しては効くのにね。ちなみに悪夢のようだった11/29のシャンパートのUSG%は22.0でした。全然違うね。

シャンパートの話が長くなりましたが、試合内容としては序盤は両チームともに淡々とした静かな立ち上がりで、ジョージが好調でウェストブルックが乱調気味かな?といった展開で、サンダー側はワイドオープンをクリエイト出来ているけどグラントとファーガソンの3Pが入らないといった感じで、ディフェンスは若干ですが新戦力のマニマルことケネス・ファリードにやられ気味かなといった印象。これは以前にクリスマスゲームのレポートでも書いたのですがサンダーはロケッツ戦でハーデンを意識しすぎているためにアダムスが前に出すぎるんですよね。それでギャップが生まれてしまいそこにクリス・ポールとハーデンが上手く合わせて行くのでペイント内を守るのがきつくなりました。

で、試合は徐々にロケッツペースに傾いていくのですがどう見てもウェストブルックのペネトレイトが遮二無二すぎます。ただでさえアダムスを警戒してペイント内はガチガチに守られているのに無理くり突破しようとしたり変にアダムスを使おうとするので狙われます。結果的に多くのターンオーバーを犯しましたがシュートが入っていたのであまり差はつかなかった1Qでした。

しかし2Qに入ると稚拙な2ndユニットのオフェンスでズブズブの展開に。ただでさえオフェンス力が欠如しているのにも関わらず、ロケッツの激しいディフェンスに遭い、何もできないサンダーの2ndユニット。例に漏れずジョージが併用されている時間もあるのですが1Qから調子の良さそうだったジョージはオフボールから集中してマークされ、ボールを持てませんでした。ジョージの2QのUSG%は僅かに20.7とかなり控えめに。当然そうなるとシュローダーが働かなくてはならないのですがシュローダーもオフボールから激しいコンタクトを強いられてボールを持てず。USG%は15.0に。そうなると他の3人がどうにかしなくてはならないのですがネイダー、パターソン、ノエルというあまりに貧弱なオプションでは攻め手がなく、サンダーの得点が止まっている間にロケッツは一挙42得点を挙げ試合を決めました。ちなみにそれぞれのUSG%はネイダーが37.5、パターソンが20.0、ノエルが7.7と使われる側のロールプレイヤーだけでクリエイトする事は叶わないよねって感じです。これがサンダーは2ndユニットを強化しなければならない理由でプレイメイカーのシュローダー(あとたまにジョージ)を抑えられるとどうしようもないのがよくわかる試合でした。基本的にシュローダー(とジョージ)を完璧に抑えるのは並みのチームにはできないのでこれまで問題にはなっていたけど今日ほどは問題になっていなかったのですがロケッツのような強いチーム相手だとこれができてしまうので、2ndユニットの差が目立つのです。先程も言いましたがバイアウト市場でどう動くかは大事。仮にロバーソンが100%の状況で復帰できたとしてもオフェンスのオプションが増えるわけではないので解決しない問題故にフリーエージェントのような外部の力に頼るのが効果的かと。

そんなこんなで前半は48-70と22点差の絶望的なビハインドを負って折り返すことになったわけですが要因はだいたい書いた通り。2ndユニットとターンオーバー。ターンオーバーに関しては前半のチーム全体TOV数11のうち5つをウェストブルックが犯しており、ウェストブルックがミスをしすぎというところに原因はあったかなと思います。そしてロケッツの前半のTOV数は僅かに2とターンオーバーを犯させたいサンダーの思惑は大きく外れることに。ちなみにシュート率はそこまで大きな差はなかったよ。やはりシュートまでいけたポゼッションの数が物を言いました。ロケッツは52本のFGAがあったのに対してサンダーは44本でしたから。その上3Pに関してはロケッツが27本の3PA、サンダーが12本の3PAでそりゃ差も開くよねという感じ。

 

・やたらとアダムス封じが上手いロケッツ。ハッキリ言って相性は悪い

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MVPG!

九割以上の方が勝負は決したと思った前半でした。私も八割五分くらいは黒星勘定をしていてネッツ戦とか昨季POの対ジャズ第5戦みたいにならないかなぁと半ば祈るような形で後半を観ていました。結論から言います。興奮しすぎてよく覚えてません。ごめんね。最近試合を何回も見返す時間が取れないので試合を観ながら気づいたところをメモを取るようにして、それと試合後のデータに基づいてゲームレポートを書いているのですが興奮しすぎてメモを書くのを忘れていました。なんかずっと喜んで手を叩いていたような…

そんな感じで試合内容、特にジョージに関しては自信がないのですが書いていきます。とにかくこれだけは言いたいのはジョージはMVPGでしたと、それだけ伝わればオッケーです。

後半の展開ですが、3Qに入るとサンダーのシュートがよく決まっていきます。特にジョージ、ファーガソン、シュローダーの3人がそれぞれ13得点、11得点、13得点と点を取り始め、全員6割を超える効率で3Pを交えながらシュートを沈めていきます。特にファーガソンはこのQはパーフェクトのFG100%でした。

ウェストブルックは突然冷静になり、FGAはたったの2本に留まり、5本のアシストを演出しました。最初からやってよ!

そうしてウィングの3人が点を取り、ウェストブルックがパスを捌き始めると、サンダーのインサイド陣のアダムスとグラントは自分たちのオフェンスの必要がなくなるのでディフェンスなどの仕事に転換します。するとロケッツがこれに合わせてディフェンスを広げてきたことでペネトレイトする隙が生まれ、結果的にジョージがドライブから仕掛けやすくなってドローファウルからフリースローを得たり、ドライブを警戒してくれることにより3Pを狙いやすくなりました。こんな感じでサンダーのオフェンスが完璧に上手く回り、3Q終了時点で最大26点差ものビハインドをタイに戻しました。

そして最終Qに入ってもサンダーの勢いは止まりませんでした。そのため流れそのままに一気に決着をつけられるのかと思いましたがそう甘くもいかず、ロケッツも意地を見せしばしの間拮抗します。そんな折にシュローダーと交代で出てきたウェストブルックは6本連続でシュートを外し、ロケッツに再逆転を許します。世界中のサンダーファンはここでかつてない絶望を感じたことでしょう。なんせ26点差を詰めてイケイケの時に既に9TOVを犯しているチームリーダーが出てきて6本連続でシュートを外し、立場故に誰も咎められないという狂った空間が生まれていたのですから。WHY NOT?とか言ってる場合じゃないですよ全く。少しは批判とかも聞き入れてください。と願うばかりです。

しかし試合はそれで終わらず、ジョージとグラントが決死の覚悟で試合を1ポゼッション以内で繋ぎ、シーソーゲームに持ち込むと、1ポゼッションどころか1点を争うクラッチシチュエーションに。そこでウェストブルックはハーデンにスイッチさせられ、マッチアップしたものの無様に抜かれてフローターを決められて1点ビハインドを追う形になったものの、タイムアウト明けの次のポゼッション、事実上のサンダーのラストポゼッションでアダムスをスクリーンに読んだ彼はアダムスの連れてきたファリードと元々マッチアップしていたエリック・ゴードンダブルチームでトラップに掛けられます。しかしここで機を見るに敏な対応をしたウェストブルック。狙っていたのかは分かりませんが迷わずクロスオーバーに次ぐクロスオーバーで強引に2人の間を切り裂き、決勝点かつ逆転弾となるレイアップを軽々とねじ込みました。そしてその後の10秒程度残ったロケッツのラストポゼッションではハーデンのトップオブザキーからの1on1をステップバックからの3Pを狙っていることを読み抜き、見事に止めてみせました。敗着になりうるミスを何度もしてきたウェストブルックですが何故かこのクラッチだけはしっかり決め切って勝因になるあたりが理不尽ささえ感じました。データでみてはいけない人です。でも反省は大いにして欲しいけどね。

 

MVPG!

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【総評】

負け試合をひっくり返して勝つという大きな試合をロケッツ相手にできた事は本当に誇りに思います。そしてみんなお疲れ様です。

しかしロケッツはクリスマスゲームでも強烈なダメージを与えてきた正センターのクリント・カペラが離脱中だったということもあり、ロケッツの強さを再認識する試合でもありました。ロケッツとの差を挙げるとしたらやはりそこの差とチーム状態の差だと思います。ジョージは本当にとんでもないプレイをしてくれ、勝ちに導いてくれましたがハーデンも素晴らしかったと思います。ただ、ジョージは試合を通したUSG%が29.2に留まっていたのに対し、ハーデンは42.9%とやや独りよがりの傾向が見られ、その周りのメンバーとの折り合いの差が勝敗を分けたかなぁと思います。最後に決めたのはウェストブルックですがそれまで当たっていた自分ではなく敢えてウェストブルックに任せるという選択をできたジョージ。最後まで自身で撃ち続けたハーデン。その差かと。

まだまだ書き足りませんがこれでもいつもより1.5倍くらい長くなってしまったのでそろそろ閉めさせてもらいます。

サンダーのメンバー、諦めずに本当によく戦ってくれました。ありがとう。そしてアブリネス、さようなら。今日の勝利がせめてもの餞になれば。

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