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3/1 サンダーvsシクサーズ シーズン第61戦

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ホームのチェサピーク・エナジー・アリーナで行われたシクサーズとの一戦は最終的に104-108で敗れています。悪夢のような3連敗ということで4位ブレイザーズとのゲーム差が0になってしまいました。幸いにも直接対決が3-0なのでタイブレークにより3位は保守できているのですが今後の日程を考えると気休めにもならないかなと。

 

*ジョージ不在と3つのポイント

3つのポイントと3Pを掛けてます(嘘)

今日はジョージが休養ということでエース不在の中望んだ試合でもありました。まぁ怪我をなぁなぁで放置してジョージの調子が狂ったままプレイさせるよりはしっかりと休ませるというのは一ついい判断だったと思います。でもジョージがいないからといって負けていいような状況にも置かれていないしむしろシクサーズもジョエル・エンビードが離脱中ということで勝利も期待されていましたが結果はこの通り。

戦術的観点からすれば面白い試合で、勝てる要素も多分にあったもののどうしようもなかった1Qの負債や小さな判断ミスなどが足を引っ張り、勝利につなげることができなかったと思うと少し厳しいものがあります。

今日の試合については3つのポイントがあって、1つ目は1Qとそれ以降のディフェンス。これは単純で1Qにはディフェンスレーティング142.3というとんでもない数値を記録し、37失点という結果以上のものを残しました。出だしが悪いというのはままあるのですが流石に酷すぎるディフェンスで、ピックに簡単に剥がされ、バックドアで裏は取られ放題、ハリバックもできていないという手のつけようのなさで、「ジョージがいないとこうなるのか」と思わされてしまう1Qでした。1Qにはなんと単一Qで13アシストも許しており、いかに簡単に攻略されてしまっていたのかが分かります。しかし2Qからだんだんとそれは改善し、2Qには82.1、後半には100.0という優秀なディフェンスで1Qの負債をなんとか取り払うことができたといえます。でもそれが最初からできない謎。今日に関して言えばシュローダーがディフェンスで大車輪の活躍だったので彼のいない時間帯が穴だったのかもしれません。ちなみにシュローダーは33分出てディフェンスレーティング93.2という立派な数字を残しています。前から少し思っていたのですが彼はシューターのマークが上手いですよね。クイックネスのなせる技なのか以外と長いリーチのなせる技なのかは分かりませんが異常にクローズアウトやフェイスガードでドライブ力に欠けるピュアシューターにはそもそも撃たせないディフェンスで苦しめている気がします。

ただいかんせんサイズがないのとスラッシャータイプが相手になるとまるで機能しなくなってしまうのですが使い方次第では彼のディフェンスも武器にしていけるのではないかなと思わされた試合でした。

ちなみにシューターに弱いのはネイダーとパターソンで前者はチーム内最多の3Pに対するファウルを数えている通りに鈍足かつクローズアウトが間に合わなかった場合にすぐ飛んでしまうコンタクト方法が仇となっており、彼をシューターにつけた場合にはかなりファウルを犯しがちです。後者は散々言ってきたので説明不要ですね。そもそもペリメーターを守れません。今日も僅かに4分半程度の出場だったのにも関わらず見事に上から1本簡単に3Pを決められていたパターソンを見て何か一つ諦めがつきました。おそらくそれはドノバンHCも感じていて、だからこそそれ以降の出番も与えられなかったのだと思っています。

2つ目は3Pの効率の悪さです。今日の試合は先程お伝えした通り、1Qのディフェンスから目をつむると久しぶりにディフェンスの締まった試合でした。それでも勝てなかったのは拙攻が過ぎたから。

拙攻になってしまった原因はアダムスがいつも通りのシューティングができていなかったりウェストブルックが入りもしない3Pを撃ち続けたり相変わらず髪を染めてから全くシュローダーのシュートが入らなかったりなど色々あるのですが大抵は8/27の3Pの影響を受けています。まぁなんと言うか当然ながら外のないチームには外は緩めてインサイドをガチガチに固めようと考えられてしまうことは当然のことで、年明けから効率を上げていた3Pがここにきてまた落ち始めて調子を落としているとも取れるくらいには最近のサンダーには3Pの怖さがないのですが今日はジョージがいないと言うことでチーム内最大のシューターがいないということで更に怖さがなくなり、相当引いて守られることに。ここにエンビードがいたらと思うとゾッとします。ジョージ以外は3Pがオープン以外で撃てない面々なので3Pが欲しい時にウェストブルックが自分でクリエイトして撃つのですが1/9と全く入らず。というかウェストブルックが開けられているのでオープンで撃てるのはいいのですがここまでミスする前に今日は入らないなとか思ったりしないところが凄いことですよね。褒めてませんが。今更責めたところで改善するわけもないので何も言いませんが彼が9本も3Pを撃たされた時点で負けのようなものです。

ちなみに彼以外のメンバーの3Pは7/18と38.8%でギリギリ及第点ですかね。しかし3P全盛の時代になってようやく3Pに取り組み始めたとはいえ、リーグでも中位クラスで3Pに頼っているサンダーが3Pが7本しか決まらなくて試合に勝てるのかというとほぼ不可能なのです。そして平均9.7本ものアテンプトをしているジョージが抜けたということはある程度その分の3Pアテンプトを埋めなければならないというのが道理でもあります。なのでウェストブルックが性懲りも無く撃っていったというのも多少は擁護のしようもあるのかなと。でも自分で撃つなよって話ではあるのですが。多少無理にでもファーガソンなどに撃たせた方がマシだったとは思います。

とにかく3Pが入らなかったためにサンダーのオフェンスはインサイドと共に停滞を極め、ハイテンポで速攻を狙って点を取るかグラント、ウェストブルック、シュローダーあたりが無理やり突っ込んで行くかくらいしか無くなっていてオフェンスパターンが限定的になってしまっていたのが敗因として、また課題として存在しています。

3つ目はプレイタイムローテーションとモリスの存在です。

ジョージが欠場ということでジョージのスポットにそのままモリスを当てはめたスターター自体も面白いのですが今日は久しぶりにグラントがセンターを務めるスモールラインナップの時間帯などもあり普段見れないローテーションの噛み合わせなども見られて実験的には良かったのではないかと思います。しかしエンビードが欠場ということでアダムスが水を得た魚の如くオフェンスリバウンドを拾い続けてくれていたのでノエルの出番がここ最近では最小に抑えられてしまったのは残念なことでしたが。

ドノバンHCは戦術に関しては柔軟な思考も持っているのですがことローテーションに関しては役割を決めつけがちで、スモールラインナップやツインタワーという奇策があまり用いられないような傾向になってきました。個人的には2016プレイオフでのドノバンHCのローテーション変更の采配はかなり気に入っているのであの頃のように色々と思いもしない組み合わせなどで戦ってくれても一向に構わないのですがシーズン中はかなりおとなしめで安定を取る方なのでこういったラインナップは普段見られないものとなっていますね。

で、結果としてどうだったのかというと去年猛威を振るっていたセンターがグラントのスモールラインナップは意外ながらグラントが活躍できず、逆に純粋なフォワードのモリスが積極的にオフェンスに絡み、ポストアップなどから得点していたことが印象的でした。これを逆にグラントへのディフェンスとモリスへのディフェンスを入れ替えてきた場合にはグラントがドライブを仕掛けやすくなったりするのでしょうしノエル-モリスのラインより可能性は感じました。でも単純にノエルとグラントを入れ替えるわけにもいかないでしょうしできて数分の限定的ユニットになるでしょうが近頃入っていないシュローダーに丸投げするよりはかなり面白く効率の良いオフェンスができていたと思います。まぁディフェンスはノエルを入れた方が締まるのであくまで点が欲しい時の限定になるのでしょうかね。このようなラインナップを試行錯誤しているところを見るにやはりコーチ陣も2ndユニット問題を最優先にして取り組んでいることが伝わってきて何よりです。

さて、オールスター明けでここ5戦で3連敗かつ1勝4敗、その1勝も2OTの末ギリギリの逆転というひどい状況ではありますが色々な取り組みによりそこまで悲観する状態にも見えないのは救いですね。なんだかんだで全て逆境から接戦に持ち込んでいるわけで、あと一歩が足りないといった状況ですしそのあと一歩にたどり着けるのかどうかというのが目下の目標になるでしょう。今まではその一歩をジョージに頼り過ぎていたんですよ。むしろそっちの方が歪だったかもしれません。その一歩をどうするかというとやはりサンダーのアイデンティティであるディフェンスへの姿勢ということがベターだと思っていますが果たしてどうなるのか。またその一歩が足りずに接戦に弱いチームに成り下がってしまう可能性も無くはないですし今後の対応に期待です。次戦は敵地に乗り込んでのスパーズ戦になります。ではまた。

 

・エース不在の中気を吐いてみせたグラント

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