ウェストブルックはチームの癌細胞なのか
いえ、そんなことありません。
〜完〜
嘘です。完結しません。なんか最近ウェストブルックがチームの癌細胞であるという指摘が再燃してきているようなのでハッキリとさせておきたいと思いましてこんな記事を書きました。もちろんウェストブルックは好きですがそんな感情は一切排除して数字のみ見てお話したいと思います。
あと試合日に試合を観たり記事を書いている余裕がほとんどなくなってしまったので穴埋めとしてコラムを書いていきます。でもこれも気持ち短めで巻いていきますけど…
あ、最後に注意点です。この記事はちょっとずつ書いてきたものですので先日のピストンズ戦が含まれていないスタッツと含まれているスタッツが混在していますがあしからず。
*ウェストブルックがチームに与えている影響
30位→17位→4位
突然ですがこれ、なんの順位か見当つきますかね?
実は3つともサンダーのオフェンスレーティングの順位なのです。でもなんで3つ?というのには理由があり、前からウェストブルックがオフコート、サンダーの試合を通してのレーティング、ウェストブルックがオンコート、の順になっています。
数字で表すとこちら
98.6(30位)→108.5(17位)→114.3(4位)
ウェストブルックのオンコート/オフコートで実に15.7もの差が生まれています。もちろんウェストブルックはスターターで出場時間も長いため、平均すると結構レーティングを引き上げてくれているのも分かります。その差実に9.9です。つまり、ウェストブルックはサンダーのオフェンスに実にレーティング9.9(若しくは15.7)分もの貢献をしていることになります。
逆にディフェンスレーティングの方を見ていきます。
101.5(1位)→102.2(1位)→103.0(1位)
こうなりました。
このことからウェストブルックはディフェンスでは悪影響を与えていることが分かりますね。わずかにレーティング-1.5ですがマイナスはマイナスです。
というのもウェストブルックは対面のマンマークは抜群ですがオフボールディフェンスをサボり気味です。まぁサンダーの他のメンツに比べての話ですが。
そのため、隙のないサンダーの鉄壁のディフェンスからするとウェストブルックが唯一の穴になるというよくわからない状況になります。先に言っておきますがウェストブルックは本来、ディフェンスも優秀なプレイヤーです。でもその彼を狙うのが最高効率になるというとんでもない今のサンダー。穴がなさすぎます。まぁそのせいで以前お話したように速攻を狙われたりするのですが。
話は戻りまして、ウェストブルックのオンコート/オフコートでサンダーのディフェンスにはレーティング-0.7(若しくは-1.5)の影響が出ていることが分かりました。
最後にこれらのレーティングのプラスマイナス差を計算したネットレーティングというものを見ると、ウェストブルックはチームハイの+12.4を記録していました。つまり、ウェストブルックはチームで1番貢献をしている選手と言えるでしょう。(ちなみに次点はアダムスでウェストブルックとほぼ差のない+12.2でした)
これは一つのレーティング(100ポゼッション毎の数値)を並べただけに過ぎませんが、それでもこのような結果が出てくるというのはやはり彼がそれ相応の結果を出しているからに他なりません。もう少し色々な数値を調べても面白いかもしれませんがあまり色々なスタッツを引っ張ってきても混乱するだけなので最も重要なレーティングの数値だけ持ってくることにしました。あくまでこれは現在のお話なので、またもう少しデータが蓄積された2月くらいにもう一度見てみても面白いかもしれません。
ただ、結論として言えるのは、
「現在に限り、ウェストブルックはチームに悪影響を与えてはおらず、癌細胞などでは決してない」
ということです。もっと細かく言うと、ウェストブルックのディフェンスは悪影響を与えていましたのでここを指摘している方は間違っていませんし、ウェストブルックならもっとオフェンスのプラスを大きくできるはず!と思っていらっしゃる方も全然間違ってはいないのです。ただ闇雲にウェストブルックは癌!ウェストブルックがいない方が強い!と喚き立てている方を糾弾したかったというだけの話でした。
ということで一番最初のくだりに戻ります。
いえ、そんなことはありません。
〜完〜