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NBAの話題についてオクラホマシティサンダー中心に書いていきます

8/4 サンダーvsナゲッツ シーディングゲーム第2戦

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MPJの才能が眩しい…

さて、シーディングゲームも第二戦となりましてバブルでの試合はスクリメージから数えて5試合目とそろそろ慣れてきた頃かと思いますが、ここで前々より知らされていた通りにシュルーダーが第二子出産立会のためチームを離れました。まぁNBA選手と言えど育休は認められるべきです。完全に余談ですがドイツでは男性の育休が発達してるようですね。

そんなわけでチーム3位の得点源である6'OTY筆頭候補のシュルーダーを欠いてのナゲッツ戦となりました。あとはファーガソンもお休みです。対するナゲッツは前回も少しお話ししたように主力の3人、ジャマール・マレーとウィル・バートン、ゲイリー・ハリスがお休みでした。でもそのおかげでMPJことマイケル・ポーターJrがスターターに昇格。遂にclass of 2017 No.1の頭角を表してきましたね。MPJを全く止められないまま37点を献上してしまいました。ドートやディアロは頑張っていましたがいかんせん高さが足りずに圧倒されてしまいました。 KDのチームが言うのはなんですが高さ×シュート力の備わっている選手が好調の日だとどう手をつけていいのか…途中挟んでいたロバーソンをマッチアップさせる策はあまりハマっていなかったとはいえ最後まで完遂すべきだったかもしれません。とはいえ怪我明けから間もないロバーソンを強度の高い試合でフルタイムで使うのは危険という判断もわかります。ジョナサン・アイザックの痛ましい一件もありましたしね。あとロバーソンはロバーソンでレイアップを外しすぎていたのでね。でも最後の最後で起用されてキッチリ守ってOTに持ち込んだのは流石でした。

 

*COYドノバン

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正直な感想では「は?」って感じですがマイク・ブデンホルツァーと並んでコーチオブザイヤーを受賞したドノバン。ちなみにこれは全ヘッドコーチの投票によるNBCAのCOYですのであの大々的に発表される記者投票によるAwardsとは少し異なります。しかし非常に誉れ高いことには変わりないということでおめでとうドノバン。

でもドノバンの手腕が買われているとのことですけど、今年のサンダーのラインナップで普通に戦えば40勝はしていた筈。もちろんチームがタンクを望めば別ですけどね。シーズン序盤は強豪との対戦が多く、黒星を積み重ねて周囲から「やっぱりタンクなのか」と言われたものですが(恥ずかしながら私も思っていました)、実際にはただ強いチームに力負けしていただけだったようで、比較的楽な日程になった感謝祭以降は無類の強さを発揮してリーグトップクラスの成績を残し、ダークホース的立ち位置まで昇り詰めました。でも中身を見てみると実はキッチリLALやMIL、フルメンバーのLAC、TOR、などのトップチームには負けており、あくまでTear2の強さではあったのでした。正直話題性で持っていった部分は多く、また世論でも噂されているようにドノバンではなくポールが実質的に指揮をとっているというのも七割方は嘘ですが三割くらいは本当のことなのでその辺の功績を考えてもCOYには値しないと思うのでした。これでよかったのかNBCA...ただ功績としては、今季の目玉である3ガードラインナップの構築やドートの見出し、モチベーターとしての仕事やDF構成などの功績があるのは確かなので悪いコーチでないことも確かです。ただしOF構築が出来ず、アダムスのハンドオフやインバウンドのミドルセットなど構築してくれたものの異常にオフェンスセットが少なく、シェイ、ポール、シュルーダーに依存する形にはなっていたのでドノバンを続投させるにせよ退団させるにせよオフェンシブというかセットプレイ構築に長けたHCもしくはACを入れる必要があります。来季もHCドノバンと仮定するとACにフレッド・ホイバーグとか入れたら面白いかもしれません。いずれにせよ今季で契約は満了ですのでACを整理したりHCのすげ替えだったりにはいい機会ですね。

ちなみに本命NBA awardsのCOY予想ですが個人的にはニック・ナースHCになると考えています。

 

 

*実力差無しの対戦

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本当にサブタイトルの通りで実力差がなかったサンダーとナゲッツ。実際はマレーやバートン、ハリスが復帰するナゲッツの方が強そうに見える気がしますが、MPJとモンテ・モリスが大奮起していたこともありその穴は感じられず。ハリスに関しては今季絶不調でOFが全く信用ならないのでいてもいなくてもというところはあります。サンダー側もシュルーダーが不在のキツさは如実に現れていましたが、それはシェイがファウルトラブルに陥ったが故のことですし、ネイダーが大当たりの日でしたのでその辺を差し引くと両チームとも同じような状況だったのかなと思います。それでいてOTに突入する大熱戦を演じたということでこれはフルメンバーでも互角だろうなという考えに至ったのでした。というかそもそも中断前も互角だったしね。

今日の敗戦によりサンダーの6位フィニッシュが現実的になってきました。ということはすなわち3位の可能性が非常に高いナゲッツとのプレイオフシリーズとなることを示唆しています。まぁまだ6ゲーム残っているため読めないといえば読めないのですが。サンダー的にはシュルーダーがここからしばらく離脱し、バブルに帰ってきても最低2日の拘束があるということでシーディングゲームの全試合ないしほとんどの試合での欠場が決まっているのもあって上がり目が無さそうです。日程的にはLAのチームとの試合が残っているものの割と恵まれた方ではあるのですが、指名権のことを考えると負けておいた方が賢明かと思います。ペイサーズシクサーズに抜かれれば指名権が戻ってきますし。あとは今日負けたことによりディビジョン優勝はほぼ不可能ですしロケッツとのプレイオフシリーズは正直ごめんですので…

今年のドラフトクラスは不作と言われ続けていますがそれはスタープレイヤーの卵、つまり金の卵がいないという話であって、優良なロールプレイヤーは充実しているため20位くらいが美味しいドラフトになりそうというのもあり、個人的にはプロテクトの為の調整を強く推奨しています。1巡目指名権なら優良なトレードの弾にもなるしね。

 

*雷鳴轟々、切歯扼腕

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惜しい。その一言です。

ディフェンシブなゲームとなったナゲッツ戦でしたが相変わらずバブルでは笛が軽く、両チームともに苦戦を強いられました。でも若干ナゲッツの方がドローファウルが上手かったこともあり、FTで8本の差がつきました。普段はファウルが平均19.1とリーグで4番目に少ないサンダーだけに、32つのファウルというのは応えました。更にシェイが3Q早々に5ファウルとなり、シュルーダー不在と相まってポールへの負担が大きくなったり、PG無しの時間があったりと複数プレイメイカーが売りのサンダーの戦術が形無しでした。その分ネイダーやディアロが奮起してくれたのは良かった点ですがやはり多すぎるファウルの穴を塞ぐまでは至らず、TOVも積み重なったり要所要所でボディブローのように効いてきました。また、ファウルを多く犯したのもそうですが、サンダーもそれなりに多くのファウルを引き出し、31本ものFTを放った訳ですが、24本成功と一見悪くない数字に纏まってはいます。しかしFTの達人であるガリナリがバブル入り後にFTの調子が乱調していたり、クラッチでシェイがand1のFTをミスしたり、あまつさえ今季No.1クラッチプレイヤーとして認知されているポールもラスト2.9秒、決められればほぼ勝ちが確定するシーンでFTを痛恨のミスということもあり、OTに突入。その時点でアダムス、ノエル、シェイらが5ファウルと後がなかったサンダーは当然のようにOTでニコラ・ヨキッチに圧倒され、みすみす勝利を逃してしまったという点で悔しさが残ります。ちなみにアダムスがヨキッチをOTで全く止められなかったというのはそういった事情込みですのであまり責められません。それまでは結構抑えてたしね。それを見越して自分でアタックすることに集中し、ちゃんとゲームをクローズしたヨキッチが見事だったと言わざるを得ません。流石は現役No.1センターだったのでした。

悪かったこと、良かったことはその他にも多くありましたが、要点だけかいつまんでお話しします。深掘りはしませんよ。

まず一つ、大きな謎がありまして、好調だったガロをどうしてこんなにベンチに座らせていたのかが一つ謎でした。ジャズ戦もそうでしたけど何か身体的に懸念がありそうですね。それか怪我がちなガロはプレイオフまで温存ということなのか。毎年順位がある程度決まってくる3月4月あたりは主力を休ませることも増えるのが通例ですしサンダーは6位に満足しているのかもしれませんね。シュルーダーと指名権の件もありますし。

ちなみにガロはOTを除くと24分の出場、スターターで唯一の+を記録とガロがもう少し出ていればという感じではありました。ファウルも少なかったし本当に何か温存というように見えました。詳細は不明ですが。

先に少しだけ触れましたがディアロが素晴らしかった試合で、ナゲッツの大型ラインナップを前に不安事項であったリバウンドを持ち前の跳躍力とスタンディングリーチを生かしてしっかりと抑え、DFでもノーファールで貢献してチーム最高の+19を記録と泥仕事が光りました。尚、シュートは不発でした。

あと特筆するならシェイについてですかね。得意のドライブが不発に終わり、ファウルトラブルに陥って何も出来ずにいたシェイ。3Qが終わって1/6の16.7%で8得点とおよそエースらしからぬ数字で落胆を隠せなかったものの、5ファウルで臨んだ4Qでは、後がない背水の陣故の集中力なのか攻守にわたって躍動し、4Q僅か10分の出場で14得点、FG5/6、3P2/2と獅子奮迅の活躍を見せて、やはりサンダーのエースはシェイであることを証明してくれました。もう少しだけ望むならば、最後まで自分がゲームを決めるくらい徹底してクロージングするシェイが見たかったのですがその実力とメンタリティが備わるまではお預けか。いずれにせよシェイがOTに持ち込む原動力になったことに疑いの余地はなく、ビルドアップして逞しくなったエースへの期待はより一層高まる結果になりました。師匠離れの時も近いかもしれませんね。

 

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次戦はウェスタントップを独走するレイカーズとの対戦です。ここまで全敗で相性最悪、シュルーダーも不在と厳しいは避けられませんが胸を借りるつもりで望んで欲しいと思います。あとはレブロン・ジェームスにマッチアップするロバーソンが見たいなぁ…それではまた。